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【NARUTO】月影の恋人(R18)

第4章 * 結ばれた二人



目を開くと、見慣れた天井があった。

あれ……?
オレ、夕月のところに来てたんだっけ……?

体が熱い。
風邪でも引いたのだろうか。
体は力が入らないし、頭が全然働かない。
起き上がろうとすると、頭がガンガン痛んで、またふとんに横たわった。
頭を上げた拍子におでこから落ちたタオルを拾い上げ横を見ると、床に小さく丸まって眠る夕月がいた。

「夕月……」

喉がひどく乾燥しているせいか、声が出ない。
コホコホっと咳払いすると、夕月が「ん……」と小さく声を漏らし、むくりと起き上がった。
しばらく焦点の合わない目をしていたけど、我に返ったように、急いでこっちに寄ってくる。

「カカシ!目、覚めたん?
体、どう?大丈夫?」

「大丈夫……」

声が出なくてまた咳払いすると、夕月が慌ててコップにお水を入れて渡してくれた。
頭はまだ痛むが、手で体を支えてゆっくりと起き上がり、水を流し込む。

「ありがとう」

やっと声が出るようになって、またふとんに体を沈める。
コップを受け取るときに触れた夕月の手は、すごく冷たくなってしまっていた。

「カカシ、体はどう?
どこか痛いとか、ない?」

心配そうに覗き込む夕月を、腕を引っ張って布団に引き入れる。

「わ!ダメやって!
カカシ、今日倒れたんやから!」

ぎゅうぎゅうオレの胸を押して離れようとする夕月を無理やり抱き締める。

「ずっと看病してくれてた?
体、すごい冷たい……」

腕の中の夕月が大人しくなって、オレを見上げる。

「うん。
で、いつの間にか寝ちゃったみたい。
て、心配なんはわたしじゃなくてカカシやろ?
カカシは砂の国からの帰りやったん?」

夕月に言われて砂の国に行っていたことを思い出す。
そうだ。
帰りに眩暈がして、なんとか里に帰らなきゃと思っていたのに、無意識にここに来てしまったようだ。

「うん。心配かけて、ゴメンね……」

「ホンマやで。
倒れたとき、めっちゃビックリしてんから!」

ムッとした顔で見上げられて「ゴメン」ともう一度謝ると、夕月がグリグリとオレの胸に頭を押し付ける。

「でも、大したことなくてよかった。
里には連絡したし、今日はもうゆっくり寝ぇな」

「うん、ありがと……」

夕月の細い肩を抱き寄せてぎゅっと抱きしめると、夕月も今度は嫌がることなく、そっと抱きしめ返してくれた。

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