第9章 新しい日々。【♡】
家族として。兄妹として。
わたしたちは一緒にいることにした。
だから、悟さんに対して好きとかそんな感情を持つなんて、わたしは考えたりできなかった。
そんな感情をもったら、ダメなんだ。
愛「……。わたしは…。悟さんを…家族として見てます。血は…繋がってないけど。でも、わたしにとってかけがえのない大切な家族で、大切なお兄ちゃんです。だから、1人の男性としては見てないです…。」
悟「……ふーん。」
こんなわたしが悟さんを1人の男性として見ることなんて、絶対に許されない。そもそもわたしは、誰かを好きになったりしたことがないから、恋愛なんて分からない。
このドキドキも初めて男の人と手を繋いだから。
相手がかっこいい悟さんだから。
海のような、青空のような、綺麗な目が
わたしを見ているから。
ただ。それだけのこと。
この胸のドキドキを勘違いしたらダメだ……。
一時的な気の迷いでしかない。
悟さんみたいな大人の男性がわたしみたいなチンチクリンで、子供っぽい奴なんて好きなわけないよ。
悟「………僕は愛のこと好きだよ。」
愛「悟さん、自分でシスコンって言ってましたよね!フフッッッ。わたしもこんな優しいお兄ちゃんが好きですよ!。」
悟「兄妹とか家族としての好きじゃないよ、僕は。」
愛「悟、、さん?、、、。」
ピチョン。
シャワーから水滴が湯船に落ちた音が響く。
もう。ダメだ。
目を見てられない。勘違いしちゃう……。
目を思わず、ギュッと瞑った。
悟「愛の負けだよ?。それじゃ、約束通り、負けちゃった愛には罰ゲームをしてもらうからね?。」
いつものニヤニヤした顔になった悟さん。
ねぇ。悟さん。
さっきのはどおゆう意味?……。
悟さんの好きは、家族としてじゃなくて?。
わたしを1人の女の人として??。
訳が分かんなくて、固まるわたしをおいて、悟さんが湯船からあがってわたしのほうに振り返る。
悟「早く出ておいでよ?。
僕、罰ゲームはもう決めてあるんだ♡。」