第8章 君と僕。
やっぱり見せるべきじゃなかったね。
姿見を彼女から離れた場所に戻して、
僕は彼女に謝った。
五条「ごめんね。僕がいながら君にこんな跡をつけさせちゃって……。僕のミスだ。ほんとにごめん。」
僕があのとき、油断しなかったら…。
自分のミスに苛立ちを隠せなかった。
自分は強いと言っておきながら、彼女に
辛いものを背負わた。
愛「そんな!あなたは悪くないです!!だって、わたしを助けてくれたんだもん!!こんな傷、大丈夫です!命を救ってくれただけで、わたしは本当に感謝してるんです。ありがとうございます…。」
五条「……。そう言ってもらえると僕も嬉しいよ。そうだ、まだ名前言ってなかったよね?。僕は五条悟だよ。」
愛「五条さん…。
ありがとうございました!
改めて、よろしくお願いします。
そうだ、、、あの、、、あの後、
わたしの両親はどうなったんですか?……。」
五条「悟でいいよ!。
あの二人はすぐに出ていったよ。
君を気に止めることなくね。
僕、あの二人、嫌いだな……。昔からあんななの?。」
愛「……。はい。小さい時から変なものが見えちゃうわたしをずっと気味悪がってました。わたしは両親に愛されたくて、変なものが見えても見えないように……普通の人みたいに過ごすように頑張ってきたんですけど……。無理だったみたいです…………。」
そう言うと彼女は俯いた。
涙でいっぱいになった目から綺麗な涙が
あふれて一粒、零れていった。
やっぱり、君の泣いてる姿は綺麗だ。
君の目から溢れて零れ落ちた涙さえも、
僕は愛しく思う。
可哀想で、憐れで、痛々しい痣があるお姫様。
大丈夫だよ。君は愛されなかったって言うけど、
僕にはこんなにも愛されてるよ。
(そうだ!!いい事、思いついちゃった♡♡♡。)
五条「……僕が愛してあげるよ。」
さぁ、君は僕からの提案に
一体、どんな表情を見せてくれるだろ?。