第8章 君と僕。
あの後、彼女は意識を失ってしまってすぐに伊地知が待っている車に彼女を抱きながら戻って、現状を理解できずアタフタしている伊地知を無視して高専へと急ぐように言った。
彼女が意識を失ったあと、
まだ部屋の隅で僕をみながらガタガタと
震えている彼女の両親とやらに目をやった。
一応、両親だしね……。一言、なにか言わないとね。
五条「この子。僕がもらうから。」
父「か、、、勝手にしろ!!!。
居なくなってくれさえすれば、
こっちはなんでもいいんだよ!!。
ソイツを誰が連れて行こうがなんだっていいんだよ!!。」
母「はやく、、、!。早く消えてよ!!!!。」
コイツらも、心底ムカつく奴らだね。
この子が眠っている間に消してしまおうか……。
いや、ダメだね。
コイツらを消したとして、バレて、
上の連中たちから色々とめんどくさいことを
言われるのはもっとムカつく。
五条「…………。
二度とこの子の前に現れるなよ。」
そう吐き捨てて、僕の可愛いお姫様を抱きながら、
窓から外へと降り立った。
高専に着いてすぐに、硝子のいる医務室へ走った。
バンッッッッ!!と、扉を開けるとイスに座り、驚いた表情でこちらを見ている硝子がいた。
五条「この子をすぐに診て!。
背中に、、、。背中にケガしてるんだ。」
家入「落ち着けよ。
そんなに取り乱すなんて珍しいね。
その子が何者かは後で聞くとして、
とりあえず、そこのベッドに寝かして。
すぐに診るから。」