第8章 君と僕。
五条「いや、死にはしないよ。ただ…………。」
その先の言葉が浮かばなかった。
いつもの僕なら、
おちゃらけて和ますんだろうけど、
綺麗なラインが際立つ、
色白な背中には似つかわしくない赤黒い痣が広がっている……。
女の子にこんな事実を伝えるのは今は避けたい。
彼女に目をやると、大きなつぶらな瞳から
涙が流れ落ちていた。
愛「ヒック、、、ヒック、、。ウッ、、ウッ、ヒック、、やだ、、、、死に、、たくない、、、。」
僕に助けてと言わんばかりに、
泣きながらしがみついてくる彼女。
あぁ。やっぱり、君の泣き顔は綺麗だ。
全身をよこしまなゾクゾクとする感覚が走る。
君を慰めてあげないといけないのに、
僕は君をもっともっと、泣かしたいと思っちゃう……。
やっぱり、僕はイカれてるのかも。
五条「大丈夫だよ。死なせたりするもんか。」
僕は最強だからね。
絶対に君を死なせたりしないよ?。
この痣だってすぐに消してあげる。
だから。
もっと僕に助けを求めてよ……。
その泣き顔をもっと見せて。
その泣き顔を僕だけのモノに………………。
やっぱり、ほんとに僕はイカれてる。