第23章 早とちりも程々に※
「わぁ!やっぱり此処の豆大福は最高ーー!!」
「ほの花ちゃん!お団子も美味しいわ!食べてみて頂戴!」
私たちは食べ放題というのをいいことにそれはもう食べまくった。
「おかわりください!」が何度私たちの卓から飛び出たことか。
日替わりの甘味が桜餅だったこともあり、蜜璃ちゃんは凄く喜んでた。
一時間ほど経つと少しだけ食欲が落ち着いてきたので、注文速度が遅くなるが、それでも私たちは食べることをやめない。
蜜璃ちゃんはまだまだ食べられそうだし、私も太るためにはもう少し食べておきたい。
しかし、注文速度が落ちると言うことは食べる速度も必然的に落ちると言うことで、私は普段あまりおしゃべりが出来ない蜜璃ちゃんに気になっていた話題を振ってみた。
「蜜璃ちゃん、伊黒さんとはどうなの?」
「へ?!え、や、やだぁ!!ほの花ちゃんったら!!ど、どうって…。伊黒さんは…!その、凄く、優しくしてくれるわ!前からだけどね!」
顔を真っ赤にしてそう答える蜜璃ちゃんだけど、どうやら進展はしていないようだ。
前と変わらず照れている蜜璃ちゃんが凄く可愛い。確かに伊黒さんは蜜璃ちゃんのことを大切にしていそうだから、時間の問題だと思うけどお互い柱なんだから逢瀬の時間も取れないのかもしれない。
私たちだって、宇髄さんが柱だと言うことでお休みは殆どないし、あったとしても私が休みじゃないと何処かに出かけることもできない。
それどころか最近では宇髄さんと別離してたりしたのだから、正直逢瀬など皆無だ。
先日、ヨリを戻した際のが逢瀬に含まれるならばそれが久しぶりの逢瀬。
「そうなんだぁ。二人とも忙しいもんね。でも、伊黒さんは蜜璃ちゃんのこと大事にしていそうだったからその内、恋仲になってるかもね。ふふ。」
「こ、恋仲っ!?!?ひゃ、ひゃあああっ……!!で、でも…伊黒さんなら…凄く嬉しいわ…。ほの花ちゃんのところは順調?ちょっとだけ喧嘩?してたのは小耳に挟んだけど…。」
言いにくそうにそう聞いてくる蜜璃ちゃんに、笑顔を返すと、こちらが先に聞いたのだから話さないとなぁと思い、此処最近の出来事を改めて思い出した。