第22章 今の上官は風柱様です!※
結局、宇髄さんは私がいくら止めても、やめてくれなくて五回目の絶頂を迎えると同時に吐精をして、その行為は終わりを迎えた。
昨日だって頭が蕩けそうなほどシたというのに、朝から彼の体力に放心状態だ。
「…も、だめ…、動けない…。」
「おー、悪ぃ悪ぃ。ちょっと可愛すぎて止まんなかったわ。ハハッ。」
「ハハッ、じゃないし…。お股がヒリヒリするし、腰も痛いよ。どうしてくれるの!」
「だってよ、そうは言ってもなかなか名前呼んでくれねぇからさ。つい浮かれちまうのも仕方ねぇだろ?」
浮かれると言う度合いのものだろうか?
柱の体力凄すぎる…。いや、宇髄さんだけのことなのかな?ちょっともうよくわからない。
だが、これ以上調子に乗せると場も弁えずに発情してきそうなので、釘を打つことにしよう。
「…シてるときだけで良いって言ったよね?日常生活では呼ばないから。」
「……言ったか?そんなこと。お前の空耳じゃねぇの?」
「嘘ついたらシてるときももう二度と名前呼ばない。」
「言いました。ごめんなさい。ヤってる時だけでいいです。」
よっぽど名前を呼ばれるのが気に入ったのか素直にそうやって受け入れてくれる宇髄さんが何だか可愛い。
軋む体に夜着を身につけながら、後ろを振り返るとちょっとだけしょんぼりしている宇髄さんが目に入る。
(…ちょっと可哀想だったかな…。)
そもそも恋人なのに名前で呼ばないのも変な話なのだ。でも、宇髄さんのあの状態を外でもされるのは困る。
「…二人の時だけ、なら…たまに呼んでも良いよ。天元…。」
「…っ、ちょ…!?もう一発いいのか?!」
しかし、ちょっと優しさを出したら秒で立ち上がって腰を引き寄せてくる宇髄さんに慌てて離れる。
「何でそうなるの!!!もう知らない!宇髄さんなんて!」
「待てって…!ほの花!」
その後、朝っぱらから屋敷中を走り回る私と宇髄さんに雛鶴さんの雷が落ちたのは言うまでもない。