第22章 今の上官は風柱様です!※
ズチュ、ヌチュ──
腰を動かす度に厭らしい音が木霊する。
それは幸せの音だ。
絡みついてくるほの花の蜜も
締め付けてくる蜜路も
可愛い嬌声も
全てが愛おしい。
「ぅ、あっん、…ひ、んっ…はぁ…ッ…」
「痛くねぇか?」
「…だ、いじょぶ、だけど…、きもちよくて、へんになりそ…う…。」
挿入時の悲鳴のような嬌声はものの一分程度だけで、いつもよりも濡れて感じてくれているほの花は早々に快感で悶えている。
その姿が愛おしくて愛おしくてたまらない。
どれほどこの姿を願ったか。
この姿を思い浮かべて夜な夜な何度一人で自慰をしたことか。
もらった夜着は己の精液でぐちゃぐちゃになり果ててしまった。
腰を打ち付ける度にあげる声を聞きながら、少しだけ身体を起こすとほの花の腰を持って、より深く捩じ込む。あまりの深さに身体を捩る彼女を制してそのまま再び腰を打ち付けてやった。
「逃げんな…って。」
「ああっ、だ、っっ、て……ぇっ!!」
「気持ちいいんだろ…?もっとやってやっから…」
逃げる腰を掴み、ズンズンと腰を打ち付けると足がピンと張り、小刻みに痙攣をし出したほの花。
「やぁあっ、うず、い、さ…、だ、め…、ねぇ、また、きちゃ、う…!」
ああ。こんなに満ち足りてるのに、ずっとずっと願っていたことを今なら聞いてくれるだろうか。
人間というのは欲張りな生き物だ。
手に入ればもっと、もっと、と次のものが欲しくなる。
霰もない姿で喘ぎ苦しむほの花の唇に口付けを落とすと、徐に耳元で言葉をかける。
「…なぁ、ほの花。俺のおねだり、一個聞いて…?」
「…な、に…っ、あぁっ、…!!」
喘ぎながらも必死に答えようとしてくれるほの花が可愛い。
そのまま言葉を続ければどんな顔をするだろうか。
今だけでいい。一度だけでもいいから…
「…名前で呼んで?ほの花。一度だけでもいいからよ。」
それはずっとずっと望んでいたこと。
恥ずかしがり屋のほの花に望むのは酷かと思って諦めてきたが、すこしくらい望んでもいいだろ?
色気を全面に出しながらこちらを見ているほの花は目を彷徨わせて荒い呼吸をしている。