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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※





「誘拐事件で通報しようかと思いましたよ。」


すぐに蝶屋敷に向かったが、目が笑っていない胡蝶に出迎えられて苦笑いをする。
確かに連絡もせずに連れて帰ってきたのは自分が悪い。自分の継子だが、世話になったのは間違いないのだから。


「悪ぃな。うっかり鎹鴉飛ばすの忘れてたぜ。」

「どうせあなたのところだろうと思いましたが、こちらはお預かりしている責任がありますので連絡くれないと困ります。ただでさえいろいろと心配だったのに。」

「ほの花が世話になったみたいで礼をいう。もう連れて帰っちまってるが、今後はまた俺の家に住まわせるから。」

「はいはい。元々、お返しするつもりでしたのでお好きにどうぞ。」



ほの花が俺のとこにいると予測がついていなければ俺のところに鎹鴉を飛ばしたりしないだろうし、コイツのことだから不死川から大方のことは聞いている筈だ。
しかし、ちょうどほの花のことを一番近くで見ていた奴にここ最近のことを聞ける機会でもあると思い、聞いてみることにした。



「なぁ、詫びついでに聞きてぇことがあるんだけどいいか?」

「良いですけど、私もあなたに伝えたいことがあったのでお呼びしたんです。お先にどうぞ。」


手を出して先に話すように促されるので、聞きたかったことを話すために向き合った。


「アイツ、飯食ってたか?」

「………あなたのほの花さんに関する洞察力は天晴れとしか言いようがありませんね。」


呆れたように苦笑いをするとため息を溢す胡蝶の姿に予感が的中してしまったようで眉間に皺が寄る。


「殆ど食べれてないんです。精神的なものだと思いますのであなたがしっかり責任持って栄養摂らせてあげて下さい。」


「…やっぱりな。あんな痩せてなかったからよ。」


「今食べられるのはこれくらいの子ども用のお茶碗にお粥を軽く一杯程度です。これ以上は嘔吐してしまうので食べさせてないです。あまりに続くようなら栄養剤を点滴しようかと思っていたくらいですから。」



思ったより深刻なその内容に頭を抱えた。
もっと早く…いや、あの時やっぱり突き放したりなんかしなければこんなことにはならなかった。
俺のことを気に病み、思い悩むことくらい簡単に思いつくというのに酷いことをしてしまった。




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