第22章 今の上官は風柱様です!※
ほの花の匂いも声も顔も体も性格も何もかもがすげぇ好き。
ほの花が作った薬ってだけで飲みたいと思うなんて変態を拗らせていると思われても仕方がないと思うが、それでもそれが事実。
俺はほの花ならもう何でもいいとすら思ってる。
もらった夜着は仕舞い込んでいたせいか少しだけ匂いが薄くなってきてしまっているがそれでも包み込む優しい香りに脳がクラクラとする。
体調不良とかそういうのじゃなく。
先ほどまで寝転んでいた布団に再び横になるとそれを抱きしめる。
──宇髄さん、大好きです!
そう言っていつも腕の中で笑っていたほの花はどこに行ったんだろうな。
手を伸ばせばすぐにそこにいたことで、当たり前に慣れ過ぎていたのかもしれない。
治まれと願っていた滾る熱は一向に治まることはなく、自分の体全体に広がっていく気すらする。
夜着の上からでも分かるほどにいきり勃つ自分の肉棒を忌々しく見ていても治る気配はない。
しかし、先ほどまでは"治まれ治まれ…"と願っていたと言うのにほの花の夜着の匂いを嗅いでしまうと、今度は何を思ったのかその夜着に自分の肉棒を取り出し擦り付けていた。
全く無意識で本当に自分でも驚いた。
それほど息をするように卑猥な行動をしていたのだ。
(…何してんだよ…。俺は…。)
すぐに取り出した肉棒を仕舞おうとするが、それに触れてしまうとほの花の匂いと相俟って厭らしい気分になってきてしまった。
脳に浮かんだそれを消し去ろうと必死に頭を振ってみるが問答無用で涎を垂らしている肉棒が俺を見上げてくる。
(…いねぇんだって…。お前の相手をする女は…。)
いくらそう言ったとしても己の体をどうすることもできない俺は欲望に勝てずにそれを再び掴むと、ゆっくりと動かした。
「…っ、はぁ、…ッ、ほの花…ッ…」
手に持っている夜着を抱きしめて、鼻に押しつけると鼻腔全体に匂いが広がりまるで抱きしめているように感じた。
止めることができないその行為を止めることもせずに夜着に口付けをして、ほの花を感じようと必死になっていた。