第22章 今の上官は風柱様です!※
自分の屹立にほの花の夜着を巻き付けてその上から握るとゆっくりとそれを扱く。
もちろんほの花の手の柔らかさを感じることはできないが、少しでもほの花の匂いが自分の体に付けたくて必死になって夜着を自分に擦り付ける。
そこにいない彼女に口付けたくてもどうすることもできなくて夜着に舌を這わせてみる。
後から考えれば虚しくて堪らないが、その時は無我夢中だった。
兎に角ほの花を感じたくて手を動かしながら思い浮かべるのは彼女の顔、体、声。
──宇髄、さんッ、やァッ、!ゆ、ゆっくり…ッ!
「…ンなこと言ってもいつもびしょ濡れの、くせによ…。」
──や、だァ、言わないで、ェッ!ひゃ、ァッ!お、っき…!くる、しい…って、…!
「…お前のがキツすぎンだよ。いつまで経ってもちっとも緩くならねぇから…ッ…」
幻聴が聴こえてくる。
流石に幻聴だと分かる。
それでも彼女を感じたくて思い出される情交の時のほの花は厭らしくて、体を簡単に滾らせる。
「…ほの花ッ、好きだ…、愛してる…ッ…。」
夜着を被せた屹立を握り、動かせば十分なほどの気持ち良さを得られるが、やはりどこか物足りないと言っているようにも感じる。
ほの花の蜜壷はいつもヌルヌルと夥しい量の蜜を滴らせ、蜜路は噛みつかれているのかと思うほどの締め付け。
しかし、いまそれを望んでも無理なこと。
それが分かっていても昇り詰めていくと呼吸が否が応でも浅くなっていく。
今している行為がどんなにほの花の人権を無視したことでも止められない。夢であっても、現実であっても、自分を此処まで翻弄するのはほの花だけ。
「…く、…はぁ…ッ、ほの花ッ…。」
情交であればこの間にほの花の反応を愉しむ悦びがあるが、今はそんなことできない。自分がただ昇り詰めて欲望を吐き出すだけのこの行為。
それでももう既に後戻りはできないのだ。