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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※





宇髄さんの言葉は青天の霹靂。
きっと私が心配かけてしまったから怒って、言うはずのなかった言葉もこぼれ落ちたような感じだった。


普段の彼なら絶対そんなことは言わないし、思ってもいないはず。それほどまでに私は彼を心配させて追い詰めたことになる。


目線を逸らす彼が全て本音ではないとちゃんと教えてくれている。
でも、全ては本音でないにしろ心の中でずっと思っていたことなのだろう。
彼が私の任務の度に心配してくれていたのは知っていたし、心労もあったことと思う。


"お前なんか継子にするんじゃなかった"

継子が心配で任務を早く終わらせて助けに来てくれる柱なんて宇髄さんくらいかもしれない。
でも、それって私との関係性が原因だ。

継子である以上、彼は私に気を取られてしまう。
鬼を殲滅するのが目的なのに道を逸れてしまう。



だとしたら…継子の私なんていらない。


もう十分、産屋敷様への礼儀は尽くしたと思う。


だから……いま、解放してあげますからね。






「……分かりました。今日で…師弟関係は解消して下さって大丈夫です。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」


「……っ、ほの花。」


「荷物は…後日取りに行きます。お世話になりました…っ…。」






泣くな

泣くな

泣くな

泣くな

泣くな

泣くな

泣くな




「…ああ。」


ちゃんと言わないと。
私の気持ちも。嫌がられても、もう二度と彼の元に戻れなくても。後悔だけはしたくない。



「…宇髄さんが…、どう思っていらっしゃったとしても…、私は、宇髄さんの継子になれたこと心から嬉しかったです。役に立てなくて…、迷惑ばかりかけてしまって申し訳ありませんでした。………今日は此処で泊まります!宇髄さんは帰ってください。ご足労おかけしました。」



こぼれ落ちていく。


何もかも。


彼の隣にいることが大好きで満たされていたというのに。


もうそこには戻れないんだ。


深々とお辞儀をして、踵を返した時にはもう涙は止まらなかった。




それを見られたくなくて私は逃げるように藤の家に入って行った。






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