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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※




不死川さんは私を選んだ理由をそれなりに強くないと…と言ってくれたけど、確かにそれなりには戦えるが、私とてどうなるかはわからない。

囮になる以上、不死川さんが到着するまでの間、戦闘になる可能性を考えたら何としても死ぬわけにはいかない…が、先に別の意味で押し倒されるのか…?
いや、こんなことなら宇髄さんに抱いてもらっておいた方がよかった…?


いや、そもそもそんな鬼に体を捧げるなんて背筋が凍るし、絶対に嫌だ。
宇髄さん以外の人間でも嫌なのに、鬼なんて以ての外だ。

しかしながら、嫌だ嫌だとは言っても、この役目を私かカナヲちゃんの二択だったと聞いたら自分で良かったと心底思う。
カナヲちゃんはまだ若いし、そんな不埒な鬼と対峙すらさせたくない。
友達でもあるけど、年上の私は時に妹のようにも思っていたし、鬼でなくても人間であっても正直変な男が近寄ってきたら撃退してやりたいほど大好きなのだ。


自分で良かった。
自分がやるべきだった。


兎に角、今すべきなのは無茶はせずに風柱様の囮を全うすること。


「そろそろ町だァ。気を引き締めろ。町に入ったらお前一人で行動しろ。俺は近くにいるから安心していい。」

「承知しました。なるべく民家から離れたところを歩くようにします。」

「あァ、そうしてくれェ。」


大きく息を一つ吐くと、私は不死川さんと距離をとって町へと入っていく。


見たところそこまで大きな町ではなさそうだが、民家が多い。住んでる人が多いということはそれだけ女性も多い。
だから此処を狙っているのだろう。

卑怯な鬼。いや、鬼に卑怯さを咎めても仕方ない。そもそも陽の光の中で出歩けない奴らのためにこっちは夜活動しているというのだから、元々奴らの領域で戦っている鬼殺隊はもっと褒め称えられるべきなのだ。

柱なんてほぼ毎日休みなく警護に行ったり、鬼狩りに行ったりしてるわけだ。

不死川さんだって
宇髄さんだって

鬼の居ない世界を作るためにこうやって鬼を殲滅し続けている。

だから私もしくじるわけにはいかない。


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