第22章 今の上官は風柱様です!※
「あーでも、行く前にしっかり消毒だけしとかねぇとな。」
「え?消毒??エタノールいる?」
「いや?いらねぇ。」
準備も終えて、不死川さんが来るのを待つだけと言うとき、引き寄せられて彼の腕の中に収まった。"ああ、何だ。消毒するって抱きしめてくれることかー"なんて考えが纏まったところで熱い唇が降ってきて身を縮こませた。
「んっ、…!」
抱きしめるだけで済めば良かったのだが、彼は絶倫柱(ほの花が呼んでるだけ)宇髄さんだ。現在、恐らく情交できなかったことで物凄く"溜まって"いるのだろう。
抱きしめるだけで終わるわけがないのに何故私は安易な考えに行き着いてしまったのだ。
一度すれば少し離して、再び角度を変えてもう一度口付けられる。ちゅ、っという口付けの音が耳に響いて変な気分になってしまう。
今からお互い鬼狩りに行くと言うのに今度は舌まで入り込んできて益々、このまま押し倒されるのではないかと思えてくる彼の行動にビクビクしてしまう。
「…ん、ぅっ、うずい、さ…んっ」
彼の胸をトントンと叩くと漸くその唇から解放されるが、放心状態だ。
「…事前消毒は失敗だったか。可愛い顔すんなって。」
「しょ、消毒っ、今してどうするの!!」
「そんなもん口実に決まってんだろ。口付けさせろって言ってもさせてくんねぇと困るからな。任務前に英気を養いてぇじゃん?」
確かに普通の口付けならまだしもこんな濃厚な口付けをさせてくれと言われても了承などするはずがない。
今の私は、すっかり子宮まで疼いて、少しばかり秘所も湿ってしまった。どうしてくれるのだ。
「下、拭いてからいけよ〜。びしょ濡れ継子のほの花ちゃん?」
「だ、誰のせいだと思ってんのーーー!!!」
ぽこすかと殴ってみるがニコニコと笑ったまま満足そうな様子の宇髄さんにすっかりしてやられたり…だ。
それもあって予定通り午後五時に迎えにきた不死川さんを見ても今度は快く送り出してくれる姿に私はジト目で睨みつけるしかなかった。