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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※




飛び交う怒号は空気をもピリつかせて、そこに居る私だけが異空間を味わっていると思う。
柱二人が此処で喧嘩でもしたら、屋敷は吹っ飛び、一番私が被害を被りそうだ。

しかも、内容を聞いていると悪いのは私の師匠。
大した理由もなくその頼みを断るのは、私が絡んでいるから。

心配性なのは仕方ないとは思うけど、流石に私も鬼殺隊士だし、此処で断るのはあまりに失礼だ。きっと宇髄さんの継子だから彼にお伺いを立てているのだとは思うけど、こう言う時の宇髄さんは何を言っても無駄なので強行突破しかないのだ。


これ以上言っても無駄だと悟ったのか不死川さんが席を立とうとしたので、呼び止めた。
そもそも私に頼みに来た案件でもあるわけだから私が了承したのならばどうなんだろうと思ったから。


「…不死川さん!あの、宇髄さんはこう言ってますけど、私は良いですよ!どうしたら良いですか?」

「…は?良いのか?助かる…」

「ちょぉーーッと待てっ?!駄目に決まってんだろ!?お前は俺の継子なんだから俺が了承しねぇと行けねぇの!良いからお前は此処にいろ。」


…だろうな、とは思ったけど、不死川さんの言葉を遮ってまで拒否してくるのでいよいよ本気で嫌なのだと悟る。
しかし、私とて鬼殺隊士として役に立ちたいという想いはある。


「…宇髄さんは同じ柱の不死川さんを信用してないんですか?」

「は?いや、そうじゃねぇ、けど…。」

「そうですよねっ!鬼殺隊の柱は凄いですもんね!しかも音柱である宇髄さんの継子である私のことを見込んで来てくれたんですよー?宇髄さんが信頼されてる証拠ですね!」


不死川さんはそこまで考えて来たわけではないと思うけど…物は言いようだ。
私は最後の望みをかけて畳み掛ける。


「私、宇髄さんの継子として頑張るので見守ってください!お願いします!帰ってきたらなんでも言うこと聞きますので!」


駄目押しの一言を放ってみれば宇髄さんは呆れたようにため息を吐いて私と不死川さんを交互に見た。



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