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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第22章 今の上官は風柱様です!※





不死川改め不邪魔川がここに来るのは珍しい。
一度、通りがかりに茶に誘って来たことはあったが、それも何年も前のこと。
それ以来で仕事以外での付き合いなど、俺が一方的にほの花の話をしにコイツの家を訪れた数回だけ。

だが、仕事の依頼と言うことならば肯ける。
任務によっては柱同士が協力し合って共同任務をするのは珍しくもないので、俺を頼ってきたのであれば直ぐに受けるつもりだった。


「で?その任務とやらは?」

少し距離を置いて俺の横に座ったほの花を座布団ごと引き寄せて腰を抱くと、不邪魔川に顔を向けた。
よく考えたら、何でほの花も此処に座らせたんだ?最初は俺の機嫌を取るためにほの花をとどまらせたのだと思ったが、仕事の話であれば此処にいる必要はない。

(……なーんか、嫌な予感すんな…。)


目の前の不邪魔川も妙に言いにくそうにこちらを向いて、言葉を選んでいるようにも見える。
そして、その勘が正しかったと知るまで数秒。
俺の虫の知らせは本当に的中率が高いという自負は置いといて、すぐに頭を抱えることとなった。


「あー、悪ィけどよォ、今度の任務にほの花を貸してくれェ。」

「断る。」

「え、え?え?!ちょ、え?!う、宇髄さん?!」


時間にしてコンマ数秒で断ってやった。
いや、そうなるって分かって来てるだろ。コイツだって。
俺がそんなこと許すなんて筈がない。
なのに何故隣にいる女は此処まで驚けるのか不思議でならない。


「そう言うと思ったけどよォ?俺だって色々当たって最後に此処に来たんだぜェ?」

「…話だけは聞いてやるわ、せっかく出向いてくれたんだからよ。でも、最初に言っておくからな。断る!…で?その任務って?」


不邪魔川がこうやって俺にお伺いをしているのはほの花が俺の継子だからで、俺の許可なしに他の柱が任務に連れ出すことはできないからだ。

だからコイツの行いは正しいし、それに伴ってほの花を俺の継子にしておいて心底良かったとホッと胸を撫で下ろした。




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