第20章 未来花嫁修行※
「キリが良いところまでやったらもう少し俺と一緒に寝るぞ。分かったな。」
「えーー?!大丈夫だって。本当に!」
「俺が眠ぃんだよ。ちょっと付き合え。」
「…えー、このまま朝の鍛錬しようと思ってたのに…。」
宇髄さんが突然、現れたことで驚いたが彼から発せられる言葉は私の寝不足を心配しているもの。
寝不足なわけではない。今日は本当に宇髄さんとの情交中に寝てしまったことですごい寝たと思う。心配されるようなことはなく、たぶんまだクマが残ってるのかもしれないがそのうち消える筈。
しかし、眠くて欠伸をしている彼は私が戻らなければこのまま此処に居座るだろう。
仕方なくキリのいいところまで終えると手を洗って宇髄さんの手を取った。
「終わったよ。行こ?起こしちゃってごめんね。」
「本当だわ。俺の安眠のためにお前は俺が起きるまで腕の中にいろ。いいな?」
「わ、分かったよぉ…。」
「居なくなったら許さねぇ。それにお前、昨日アイツと風呂入ったことも忘れてねぇからな。」
痛いところを突かれてぐうの音も出ない。此処は彼の言う通りにするに限る。
昨日の件は確かに私が悪いし、彼に非はないのだから。
それでも私を腰を引き寄せてくれるのが嬉しくて擦り寄った。
昨日は風呂場での情交後、宇髄さんが運んでくれたということだけは分かるが、記憶は曖昧だ。
ただぐちゃぐちゃになった記憶の中、彼によって快感を与えられ続けていたことだけは朝起きた時の体の怠さですぐにわかる。
起きた時どちらの部屋にいるかはその時によるが、今日は自分の部屋に宇髄さんが来てくれていた。
見慣れた襖を開けて中に入ると、布団で一寝入りすると思いきや、降ってきた唇に体を固くした。
「…?!ん、っ、…。うず、い、さ…?」
「一発ヤってから寝るか。その方がお前寝れるだろ。」
「え?、ちょ、ちょっと待って…!」
「待てねぇし、男は朝、ムラムラするんだわ。好きな女が隣にいれば尚更な…?」
明け方の爽やかな空気の中、彼の口づけは始まりの合図で。
私は簡単に彼の愛撫に堕ちていってしまう。