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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第20章 未来花嫁修行※




「はぁー、あったかいねぇ!!」

「…ソウデスネ…。」


宇髄家のお風呂はとっても広いので二人で入っても問題ない。私もよく雛鶴さん達と一緒に入ることもある。しかも琥太郎くんは子どもなわけで体積的にも全く差し支えない。


それなのにこちらを見ようともしない琥太郎くん。いろいろお話したかったのにこれでは意味がないので彼の肩をツンツンと突っついてみるが、それは変わらない。


「まーだ宇髄さんのこと気にしてるの?大丈夫だってー!」

「いや、大丈夫じゃねぇと思う。本当に。悪いこと言わねぇから早く出ろって…!」

「えー?!今入ったとこじゃん!」

「じゃあ俺が出る!悪ぃ!ほの花!!俺だって出来ることなら揉め事は御免なんだ!!」


そう言うと湯船から勢いよく飛び出して、脱衣所に向かってしまう。
これではまるで琥太郎くんのお風呂の時間を邪魔しただけではないか。


「ねぇー?本当にもう出るのー?戻っておいでよ〜!」


それなのに琥太郎くんは何も答えてくれなくて会話のはずなのにそれはその空間に消え失せてただの独り言となる。


(…えー?無視?もう少し一緒に入って親睦を深めたかったのに。)


此処まで一緒に過ごせば、もう弟も同然なわけで宇髄さんだってそんなこと気にしないと思うのに…。


「えー、琥太郎くーん?もう出ちゃったのー?お姉ちゃんは寂しいよー?戻ってきてー!」

「そんなに寂しいなら俺が一緒に入ってやるわ。」

「…へ?!」


振り向いた先にいたのは琥太郎くんではなく、顔を引き攣らせながら感情の読めない笑顔の…


「…う、宇髄さん?!あれ、えー?琥太郎くん見なかった?!」

「アイツなら今、服着て出て行ったぜ。」

「えー?!そうなのー?何だ。本当に行っちゃったんだ。ガッカリー。」

「聞くけどよ…お前、自分が何したか分かってんの?」


着流しを着たままこちらを見下ろす宇髄さんは湯煙で何だか益々色気を漂わせてくるが、それよりも湯気に乗って怒りの感情がビシビシと伝わってきて私は困惑した。


(…え?!な、何で?どうしてー?!)


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