第20章 未来花嫁修行※
一緒について行きたいと言っていたほの花を部屋に迎えに行ってもそこに姿はない。
屋敷の中を探していると、どうやら雛鶴の部屋から声が聞こえてきたので、自室で待つことにした。
……が!
ものの数分でほの花が襖を開けたので振り返るとほの花なのにほの花じゃない女がそこにいて面喰らった。
何度も言うがほの花は本当に美しい女で、この俺が最初出会った時にあまりに綺麗で固まったほど。
でも、化粧っ気はあまりなく、本当に身だしなみ程度の薄付きの化粧をしているのみ。
それだけなのに品の良さからか美しさを醸し出すほの花にため息を吐くばかり。
化粧をちゃんと施したらどれほど綺麗なのかと興味がなかったわけではない。
見てみたかったのは事実としてあるが、"今"じゃねぇだろ。という自分勝手な考えで頭がいっぱいだ。
そこにいたほの花は綺麗に化粧を施され、決して濃過ぎるわけではないが、色香を漂わせてきていた。
思わず部屋に引き入れると、艶々の唇に吸い込まれるように口付けた。これから出かけると言うのに舌まで割り入れると夢中で口内を犯した。
「んーーっ!」と苦しそうにもがくほの花の声が情交時の嬌声に聴こえて、先ほどまで今日の夜はシないと決め込んでいたのにどんな変わり身だ。
自分で自分が信じられないほどに本能でほの花を欲していて、体が止まらなかった。
滾った男根をほの花に擦り付け、尻を弄りかけた時、彼女に止められたことでやっと我に返った。
突然の激しい口づけに苦言を呈してくるが、そんな綺麗な顔見せられたらこうなるのは当然のことだと悪びれずにほの花を見る。
それなのに何故こうなったのかすら分かっていないほの花が首を傾げているので耳元で囁いてやった。
「…化粧がすっげぇ色っぽくて綺麗だから俺もうこんなんよ?どうしてくれんの?」
再び滾った男根を擦り付けるが、顔を真っ赤にして「お出かけ…」と呟くものだから致し方なく俺は自分のそれが落ち着くのを待つしかなくなってしまった。