第17章 君色日和※
"待っててやるからちょっと落ち着け"なんて言葉どの口が言うのだ。自分が持っていかれそうになったから少し待ちたいだけだろうが。
初めて後ろから貫いてみたが、当たるところはいつもよりも深くて気持ちよさは変わらないがほの花の顔が見えないことに不満が残る。
(…善がる顔見てェな…。)
しかし、あんな赤黒い内出血の痕を見てしまうと背中をつけさせることが可哀想で仕方ない。
ただ寝るだけでなく律動をするので背中に負荷は間違いなくかかるはずだから。
「うずいさ、もう、うごいて、…」
「大丈夫か?ゆっくり動くから。」
ほの花が気怠い表情でこちらを見ると動いてもいいと言ってくれたのでゆっくりと肉棒を引き抜くと最奥目指して打ち付けた。
「はぁっ、ああっ!な、んか…ちが…、っああっ!」
「当たる、とこが…違うか?どこが気持ちいい?此処か?」
いつもと違う場所を刺激されているようで背中越しに見るほの花の耳に響く嬌声と己の肉棒への刺激だけが自分を昂らせる。
布団に散らばっている絹のような髪もいいが、肩から垂れて振り乱れるところもなかなか唆る。
ゴリっと当たるところに肉棒が到達するとほの花の腰が引けて力が入ったので、ゆっくりと浅く律動をしてみる。
同じところばかりを攻められるので体を起こして助けを求めるほの花。
「や、っ、だめ、ぇ、うずいさ、やめて、ぇっ!」
「此処が気持ちいいんだな。もっと突いてやるから乱れろ。」
「だ、駄目っ、もう、っ!でちゃ、いそ…やめ…、」
「気にすんなって。あとで俺が家主には謝ってやるから。」
「そ、ういう問題、じゃなっ、だ、ヤァっっあああああっ!!だめぇ、やだ、とめてぇぇええ!!」
小刻みに浅く一点を攻め続けると派手に腰をくねらせて果てたほの花。
繋がっている秘所から溢れ出た水分が俺の肉棒を伝って、ぽたり、ぽたり…とゆっくりと垂れていった。
それを見て、そういえば潮吹きをさせてしまったことは数回あるが、挿入時に吹き出したことは初めてのことだとぼんやりと思った。
頭も体も完全に布団につけて項垂れているほの花の体を持ち上げると今度は自分の体に向かい合わせで座らせた。
漸く見えたほの花の顔に頬が緩んでしまった。