第16章 子犬のワルツにご注意を※
一体、何度目…?
もう何度目なのか数えることも忘れてしまった。
激しく突き上げられる宇髄さんの男根に声も出なくなってきた。
「ッッ、や、ァッ…、はぁ、んっ…。」
出続けている愛液によってなのか
自分の秘所が漸く宇髄さんの男根に合うようになってきたのか
真偽のほどは分からないが、律動は快感しか感じられなくなっていて彼が動く度に訪れるそれに我慢することもできずに果ててしまう。
そのため完全に体は弛緩しきって動かすこともできずに彼に動かされるがままだ。
足を押し広げられて、見下ろされたまま何度も私が果てるところを視姦されている気分。それでも彼が視界にいることだけでその行為が嫌だとは思えない。
繰り出される快感も
びしょびしょに濡れそぼった秘所も
だらんと力が入らない足腰も
全て彼によるものならば受け入れるしかない。
でも、不満も少なからずある。
そろそろ宇髄さんに抱きしめてほしいし、口付けてほしい。
痙攣するほどの快感を与えてもらっているくせにまだ我儘を言うかと思われるかもしれないが、やはり彼の温もりが大好き。
そろそろそれを感じたい。
「…はぁ、ん、…う、ずい、さ…。」
「…ん?っ、どうしたっ、…。」
突き上げられながらも何とか彼の目を見ると微睡に落ちそうな意識をかろうじて繋ぎ止めながらおねだりをしてみた。
「…ま、た…キそ、うなんです…」
「…どうぞ?」
「お、ねが、いします…、口づけ、したい…です。うずいさ、んに抱き締められながら、果てたい…です。」
風前の灯なのは明らかでそんな私の様子に気付いてくれたのか宇髄さんはゆっくりと体を倒すと私の唇に口づけを落とす。
「ったく、…可愛いことっ、言うなよな…っ、俺もそろそろ限界だから…、一緒に…な?」
返事をする前に彼の唇が私のそれを塞ぎ、下からの突き上げにより頭が白っぽくなっていった。
彼が果てたのか分からぬまま、激しく体が痙攣したかと思うと私は意識を手放した。
大好きな温もりに包まれながら。