第16章 子犬のワルツにご注意を※
頭が真っ白だ。
どれだけこの人に私は快感を与えられているのだろうか。
いつもいつも彼に与えられるばっかり。
未だに服を着たままの彼と一糸纏わぬ自分の姿とでは随分な温度差ごある。
早く、彼と一緒に気持ち良くなりたい。
彼が気持ち良くなっているところを見たい…。
そう考えると無意識に私は彼の下半身に触れた。
何をしているのだ、私は痴女か。
そう思われてもいい。
彼にだけならもうどう思われてもいい。
「っ、ほの花…?ど、どうしたよ。」
「うずいさん…、触っていいですか?」
「……へ?は、はい?ちょ、ちょっと待て…お前、どうした?」
明らかに狼狽えている宇髄さん。
でも、私はそのままゆっくりと起き上がると彼の首にもう一度縋るように抱きつくと隊服の上から彼の屹立に触れた。
「…うずいさん、にもきもちよくなってほしい、んです。」
「…おま、ね、熱でもあんのか?」
「むー、ないですー。」
そうやってはぐらかそうとするから私は少しムッとして彼のベルトを勝手に外し出した。
カチャカチャ…という音に宇髄さんが私を落ち着かせようとトントンと撫でてくれるが、私は落ち着いている。
「ちょ、ほの花、落ち着け?挿れてやるから。な?」
「まだ、いれないで、いいです…。私がするので…。」
「ちょ、待てって…!どうした、お前。」
「宇髄さんが私を求めてくれるように私だって…ほしいときがあるんですー…」
そうは言っても確かに体はもう既に虫の息。
ちゃんとできるかはわからないけど、触れたくてたまらなかった。
「わ、わかった、わかったから…。」
私の勢いに根負けした宇髄さんが隊服を脱いでくれるが、ボーッとそれを見ている私は本当に意識を保つのが必至だ。
あれほどまでに彼に快感をひたすら与え続けられたのだから当たり前だ。
全て脱ぎ終わるや否や、私は彼の腰に抱きついて屹立に触れた。
意識があるうちに、彼の気持ち良くなっている顔を見たい一心だった。