第16章 子犬のワルツにご注意を※
あー、調子狂う。
コイツの掌の上で転がされてるような感覚。
たまにはこう言うのもいいな、と思う一方で随分ほの花にしてやられている感覚はどうも悔しい。
俺を求めてくれているのは分かる。
それはすげぇ嬉しいけど…
「もっと気持ち良くしてやるから…ついてこいよ。」
「は、い…っ、あああああっ!!」
言い終わるや否や、ぐちゃぐちゃに濡れそぼった蜜壺に指を抽送させながら蜜芽を擦り付ける。
先ほど果てたばかりだと言うのにほの花もいつもよりしっかりとした視線を向けてくるものだから悔しくなった。
くたっ…となって虚ろな目で俺を見つめてくるほの花も可愛いが、こんな風に艶っぽさを前面に出してくるほの花も妖艶で美しいと感じる。ただ主導権を握られるのはどうも釈然としない。
溢れ出す蜜が抽送を助け、粘度が変わってくると温泉の時に感じたあの感覚だと気付く。
いつもならそう感じた時点でやめてやるが、今日はとてもそうは思えない。
(…何も考えられなくしてやる。)
唇を塞ぎ堪能し、そのまま舌を這わせて下に降りて行くと勃ち上がった頂に辿り着く。
それを口に含み、吸い付きながら秘所の刺激を強めてやれば耳に響くのはほの花の嬌声と溢れ出してきたのが分かるほどの水音。
──じゅぷ、じゅぽ、ぴちゃ
指にまで伝ってくる粘度の薄い水分の感覚は愛液ではなく、まるで水。
ゆっくりと起き上がり、指を抜くとそこに広がる湖にニヤリと口角を上げた。
その上にいつものような虚ろな目をしたほの花がいたのも原因の一つだ。
「悪いな、吹かせちまった。」
悪いなんて思っていない。
今のほの花もいいが、いつものほの花も見たかった。ただそれだけだ。
「…どうする?ほの花。」
そんな意地悪な質問をしてしまうのも顔を真っ赤にしたほの花が一生懸命答えようとする姿が見たいが故。
鬼畜だと言われてもいい。
それほどまでに俺はほの花に溺れきってる。