第15章 君が生まれた日※
「ほの花、風呂行くか?気持ち悪ぃだろ。」
気を遣ってそう言ってくれるが、宇髄さんの言葉が嬉しすぎて言葉を発すると泣いてしまいそう。
避妊ができなくて後悔してると思いきや、いつかはそう思ってくれていることに嬉しさしかないに決まっている。
それが怒りに任せてであっても注がれる熱は宇髄さんの全てを受け止めているみたいで幸せだった。
それなのに謝られてちょっと悲しくなった。
謝るくらいならシないでほしかったから。
でも、すぐに言葉を取り消して"後悔していない"と言ってくれたことで心が満たされた。
さっきの情交は確かに痛かったが、抱きしめられて優しい言葉をかけてくれるだけで痛みは既に溶けて無くなっている。
蜜壷からとろりと溢れてくる宇髄さんの白濁の欲望が太腿に垂れるとまた変な気分になってきてしまう。
欲を吐き出すためだけに行われた情交はあっという間に終わってしまったため、不完全燃焼だと体が感じているようだった。
漸く落ち着いた心に意を決して彼を見上げて言葉を紡ぐ。
「…あ、の…まだ、宇髄さんといたいです…。」
「…そうか?連れてってやるぞ?」
フルフルと首を振ると彼の逞ましい胸に顔を埋めた。
「…まだ、愛されたい、です。」
「……え…?は、…?おまえ、ちょ…俺の勘違いか?それって、どういう…。」
「う、宇髄さんに、…ちゃんと、抱かれたい、です…。だって…、あっという間に終わってしまったから…。」
「体つらくねぇの?そんなこと言われたら俺、本気にしちまうぜ…?」
宇髄さんから離れようとしない私を強く抱きしめてくれると、お腹に彼の滾る愛を感じた。
「…先週、お誕生日だったので…宇髄さんが欲しいです。おねだり、聞いてくれませんか?」
「……死ぬほど愛してやるよ。ほの花。」
そう言うと、熱い唇が私のそれを奪い、情熱的に舌が絡んできた。
生きてる限り、やり直しはきく。
忘れてしまった私も
私は気にしていないのに後悔している宇髄さんも
私を片手で抱き上げると器用に押し入れから布団を出してくれている。
やはり彼は優しい。
そして過ちを素直に謝罪して全てをやり直してくれる男気に溢れた人。