第13章 オンナノコの初任務
「では、先ほど言ったみたいに使ったら必ず此処に来てどんな症状が出たか書き留めていきましょう。できればどれくらいの時間使ったか数を数えて覚えておいてください。能力を少しでも数値化しておくといいと思います。」
……しのぶさんって…
頭良いー……!!!
自分はこの通り目分量の女のためこんなことを思いついたこともなかった。
彼女の提案が目から鱗すぎて、寝たままコクコクと頷き感心するばかり。
「あとは…今出てる熱がどれくらいで治るか…ですね。下手したらそれで宇髄さんにバレてしまう可能性だって十分にありますからね。」
「う…、た、確かに…。」
しのぶさんが言っていた通り、宇髄さんは本当に目敏い。よく見ていてくれているのだということは分かるがこの場合、気が気でない。
「…今日で2日ですね。お兄さんの怪我を治したと言うのはどれほどの怪我だったんですか?」
「…え、っと…確か…、木から落ちて大腿骨骨折に…全身打撲…だったような…?幼い頃であまり覚えていないんです…。」
「まぁ、子どもだったのであれば今よりも症状が酷く出た可能性もありますし。ほの花さんの場合、ここ数ヶ月で使い続けた負債も考えると…全く読めませんね。」
全くその通りだ。
それだけではこの今の状態がどれほど続くかなど分からない。
しのぶさんが腕を組んで「うーん…」と唸り出したかと思うと、私の顔を見て項垂れた。
「…問題はまだ明日以降も熱が続いた場合、宇髄さんにどう言い訳するかです。」
「あ……、え、と…。」
「そして今後も定期的にこう言うことがあった場合の対処も念頭においておかねばなりません。彼を甘くみては簡単にバレますよ。」
未だに高熱で熱い体が今更とても憎くなってきた。食事も満足に摂れないほどフラフラだし、目眩もある。
流石に月経痛では罷り通らない。