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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第13章 オンナノコの初任務




警護を終えて慌てて屋敷に帰ってきたと言うのにまだほの花が帰ってきていない。
自分が行っていた地区よりも近いはずなのに…。
勝手に不安が頭をよぎる。

ほの花は自分で思っているよりずっと強い。心配することはないはずなのに、万が一、十二鬼月だったなら…?上弦の鬼だったなら…?と悪い考えが後から後から浮かんでくる。

援護に向かった方がいいのだろうか。
外を見ると冷たい雨が降り出していて余計に不安を煽ってくる。

しかし、援護が必要ならば鎹鴉の伝令が来るはずだがそれも来ないということは安心していいはずなのだ。

それなのに頭から不安が消えないのは第六感のようなものが働いているとしか考えられない。

家に帰宅してから小一時間経ったところで外に鳥が羽ばたく音が聞こえて冷や汗が垂れた。


(…まさか、援護か?上弦の鬼と当たったんじゃねぇだろうな…?)


底知れぬ不安を抱きながら縁側に出ると胡蝶の鎹鴉"艶"がいた。
それはそれで不安しかない。

「音柱ーー!スグ胡蝶邸へ急ゲーー!継子ほの花…ッテ最後マデ聞けェェエ!!」

艶が全てを言い終える前に俺は屋敷を飛び出していた。

頭の中に浮かぶのはほの花の顔ばかり。

アイツの笑顔が頭から離れない。
昨日抱いた時のアイツの顔が頭から離れない。
俺を想って泣いてくれたアイツの泣き顔が頭から離れない。


全速力で胡蝶邸に向かうと鎹鴉よりも早くに到着した俺に胡蝶が呆れたような顔でこちらを見ていた。


「…お早い到着ですね。」

「ほの花は?!何があった。無事なのか?何処にいる?!」

「落ち着いてください。」

「落ち着いていられるかよ!ほの花に何があった!早く言え!」

「…単刀直入に言えば無事です。怪我もしていません。」


ほの花を心配すぎて勢いで胡蝶に凄んでしまったが、無事だと分かった瞬間肩の力が抜けた。

(…何だよ、驚かせやがって…。)


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