第49章 【番外編】色褪せない想い【現パロ】※
宇髄さん…いや、天元の手が温かくて温かくてどんどんと思い出が引き出されていく。
そうだ、私…
この手が大好きだった。
「…んっ、あ…!」
「おいおい、まだ触れただけだろ?」
「そう、だけど…!」
言われたようにまだ胸に手が触れただけだと言うのにジュン──と湿った秘所に戸惑いと懐かしさを感じた。
暁とのセックスでこんなに早く濡れたことなんてないのに、本当に私は天元に1から10まで教え込まれた体なんだと改めて思わせられる。
胸に添えられていただけの手が柔く優しく動かされるとその場で形を変えて私を快楽へと誘う。
大きな温かい手に胸を揉まれているだけだと言うのに子宮が疼いて仕方がない。
「…っ、や、ぁ…!」
「何…?もう、気持ちいいのか?」
ニヤッと笑う天元は意地悪そうな表情だけど、言われたことが事実で顔が熱くなる。
「だ、って…!!ああっ!!」
気持ちいいのか聞いておきながら、彼の指は私の頂をコリッと捏ねるので思わず声が漏れ出てしまう。
絶対意地悪で言ったに違いない。
そんな彼の行動にムッとしてしまうけど、見上げたその顔を見てしまえばそんな感情は吹き飛ぶ。
「んんっ、ふっ…ん…!」
文句を言おうと思った口は彼のそれで再び塞がれてしまい、言うに言えなくなってしまったから。
しかし、口を塞がれたのは数秒のこと、そのまま首筋に舌を這わせるとゾクリと鳥肌が立つ。
「あ…っ、ん、っ!や、…!」
「残念だなぁ…?前ほど耳が良くねぇからなぁ。お前の此処が濡れてる音は聞こえねぇんだよなぁ。実に残念だぜ。」
「なっ…!そんな、こと…!!」
腰を抱いていた手をずらしてツンツンと触れるのは私の下腹部。
ちょうど子宮があるあたり。
上から触られていると言うのにその行為に益々気持ちが昂っていく。
「…でも、何となく分かるぜ?オレはほの花の体を知り尽くしてるからよ。」
「な?」と笑うその顔に何も言い返せずに唇を噛み締める。
彼の一挙一動が前世の私を簡単に蘇らせる。
どうやって抱かれていたのか。
どうやって愛されていたのか。
彼のその温度が私を包み込んでいくことで曇っていた脳がより鮮明になっていった。