第49章 【番外編】色褪せない想い【現パロ】※
──ちゅ、くちゅ…
唇を合わせると早々に舌を捩じ込んでやる。
もう遮るものなど何もない。
全身全霊でほの花だけを見て、ほの花だけを愛せる。
100年前のように。
100年もの時を経て、再びこの世で出会うことができるなんてなんたる奇跡だろう。
それだけでも十分に幸せなことだ。
遠慮がちに絡ませてくる舌を引き摺り出すように吸い込むと、己の口内で絡めてやる。
「っ、ん…ん…!」
くぐもった声も甘く愛おしい。
腰を引き寄せて体を密着させるとその間でむくむくと大きくなっていく自分の男根を感じる。
もう止めることなどないし、止める必要性もない。
腹部にそろそろ感じたのか、その硬い感触にほの花が耳まで赤くして身を捩った。
角度を変え再び口づけをしてやろうと思った合間に耳元で囁いてやる。
「…もう止められねぇからな。」
「…う、うん。」
「ほの花、愛してる。」
前回抱いた時は、お互い記憶の無い中で完全にやらかしてしまってセックス。
それが原因でほの花につらい思いもさせた。
結局は喧嘩両成敗みたいな状況になったのは助かったが、それは単なる偶然の産物だ。
あの状況で我慢ができなかったのはオレの責任だ。
だけど、止められなかった。
今だから言えること。
それは、魂がほの花を求めていたと言うことだ。
腰に置いていた手を脇腹を通り、胸に持っていくとそのまま優しく触れる。
ふわふわのマシュマロのような感触の中、ほの花の優しい匂いも香ってきてゴクリと生唾を飲む。
あの時のセックスは夢中だったから気が付かなかったが、100年前とは身につけているものも随分と違う。
ワイヤーの入った下着も、楽そうな部屋着も…
ほの花の化粧だって違う。
身なりは変わっても、目の前にいるのは間違いなくあの時のほの花で不思議な感覚に陥った。
「…んっ…」
変わらないのは胸に触れた瞬間漏れ出るほの花の嬌声。
時は経ち、生まれ変わってもオレの仕込んだ通りに善がるほの花が愛おしくてたまらない。