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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第49章 【番外編】色褪せない想い【現パロ】※





「何なのよ…。そんなに…大事ってわけ?!あの女のことが。」

「ああ…大事だ。ごめんな。」


オレの言葉に伊織は顔を真っ赤にしてこちらを見上げると大きく手を振りかぶってそのまま振り下ろす。


──バチンッ


頬に鈍い衝撃を受けたけど、こんなモン大したことない。
ほの花の悲しみに比べれば、騒ぎ立てるようなことでもない。
こんな時でもオレは伊織を気遣うことができない。やはりもう伊織とは付き合っていけないだろう。


一瞬の静寂が流れたかと思ったら伊織がおもむろに口を開いた。



「…天元ってさ…、私のこと好きだったことあるの?」


「…は?」


「だって付き合って一年半…!ずっとデートに誘うのは私!家に行かなかったら会えやしない!何考えてんのかさっぱりわかんないし!自分のこと見てもらいたいって思うじゃ無い!!だから私だって………っ、…。」



苦言は甘んじて受けるつもりだったので伊織の言葉を黙って聞いていたのに、急に彼女は"しまった"と言う顔をして押し黙ってしまった。


それを見て怪しんでしまうのは当然のことだ。
私だって…、何なのだ。


オレは伊織を無言で見つめた。



すると、沈黙に耐えかねた伊織が開き直ったように笑い、こちらに向き合う。


「…はいはい。言えば良いんでしょ。浮気してました。でも、天元のせいなんだからね!」


「…へぇ。初耳だな、そりゃ。」


「言うわけないでしょ。あくまで本命は天元だった。たまたまバーで知り合った男と関係を持っただけよ。」



伊織のまさかの浮気発言に多少の驚きはあっでも、ショックは受けなかった。
それどころか自分が最初で無かったことに安堵さえした。

しかし、それよりももっと驚愕の事実を知ることになった。



「…まさか、それがあの女の彼氏だったとは思わなかったけど。」


「…は?」


「天元達が目撃したのは私とあの女の彼氏よ。今更もういいでしょ。」


「良くねぇわ!アイツの彼氏は浮気を否定してんだぞ。…来い。」


「は?ちょ…!」


それはまさかの事実。
ほの花の彼氏と伊織が浮気していたなんて思いもしなかった。


そして、あの男だけが唯一難を逃れようとしている。
そんなことは絶対に許さない。


自分が初めてことの責任は取ってもらう。


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