第49章 【番外編】色褪せない想い【現パロ】※
オレだってよく分からないのだ。
とにかく何となく…ほの花のことは結構分かる気がする。
本当にそこに何故かと聞かれても説明はできない。
ただそう感じるのだから。
目の前で美味そうにプリンを頬張っているほの花を見るとこっちまで嬉しくてたまらない。
今度は何を食べさせてやろうか?
和のデザートが豊富なところに連れて行ったら喜ぶだろうか?
そんなことを考えているとフッと我に返ったように自分とほの花の関係性を突きつけられる。
(……そうか、これっきりかもしれねぇんだな。)
ほの花には映画の礼でメシに誘ったが、明らかに真面目そうな彼女が二度目の食事に素直に応じてくれるとは思えない。
今日でさえ、伊織に悪いからと言ってかなりごねられた。
いや、もちろんほの花の態度が正解だと分かっている。
だが、考えるのはこれからもほの花と関わる方法だ。
どうすればまた会える?
こうやって二人で。
「…宇髄さん?…大丈夫ですか?」
「……あ?!あ、ああ…ごめんごめん。」
「やっぱり眠れてないんですか?病院行きましたか?もう少しお薬もらった方がいいですよ。」
心配してくれるのがほの花だと言うだけでこんなにも胸が熱くなる。
オレは首を振ると口角を上げた。
「あー、いや、ごめんごめん。眠れないっつーかさ、実は変な夢を見んのよ。」
「変な夢…?」
「そうそう。女が出てきてさ、そいつに起こされるのよ。」
「む、昔捨てた女性では…?!」
「あー…そうそう。ド派手なモテ男だからな。フッた女は星の数ほど…って、ンなわけあるか。見覚えねぇ女のわけよ。」
揶揄するようなほの花の発言にオレも軽口を返してみるけど、クスクスと笑う彼女にまたもや目を奪われる。
何でこうほの花の一挙一動がこんなにも胸を躍らせるのだろうか。
ドンピシャにタイプな女だとしてもこうも可愛いと思ってしまうと今の生活に支障を来たすというものだ。
すると、ほの花が少しだけ『うーん…』と考えた後、気になることを言ってきた。