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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第44章 【番外編】かまぼこ隊デートを知りたい!の巻




「まぁ、ほの花だったら、の話だ。俺はアイツのことなら何でもわかる!(はずだ。)」


天元のドヤ顔は最早慣れたもの。
しかし、三人の表情はいつの間にか尊敬の眼差しだ。


「そっか、カナヲの…好きな物………って、何だろう…?」

「おおお俺に聞いてんのか?知らないよ!それより禰󠄀豆子ちゃんの好きな物教えてくれよぉおお!」

「俺はわかんねぇから山に連れて行く!山の神だからな!!」


少し考えた後に伊之助は猪突猛進の如く、いの一番に諦めて自分の好きなところに連れて行く戦法に変更したが、炭治郎と善逸は同じように頭を捻らせる。


炭治郎ならば禰󠄀豆子の好きな物くらい分かるだろうが、如何せん今はカナヲのことで頭がいっぱいだ。
炭治郎からすれば自分の好きな人のことは自分で考えて欲しいということだろう。


そんな時、天の恵みのような声が部屋の中に響いた。


「…あれ?みんなどうしたの?」


「お、起きたか。ほの花。こっち来いよ。」


「うん、起きたー。何で三人がいるのー?」


寝ぼけ眼で目をこすりながら客間に入ってきたほの花は迷わず、手招きしている天元の元に向かう。

結婚しているのだから二人の距離感は間違いないのだが、隣に座ったほの花の腰を無遠慮に引き寄せてくっついているところを見ると三人の顔が熱くなる。


ほの花とは友達だし、共に戦った仲間でもあるから気心知れている。


しかし、こんな風に天元と二人でいるところを見ることはあまりなかった。
すなわち、男女の関係であることが明白な振る舞いを見たことがなかったので、めちゃくちゃ恥ずかしいのだ。


ほの花にも聞きたかったのは本当だが、無意識に視線を逸らしてしまうのはもう許してほしいだろう。


「あ、その…何というか…おはよう、ほの花。」

「ね、ねね、寝起きも可愛いね!禰󠄀豆子ちゃんも可愛いけど…!」

「お前、雌っぽい顔すんなよな!!」



「.……何言ってるの?」


最早寝起きのほの花からしたら三人の反応は意味不明だ。

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