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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第43章 【番外編】ここに、いるよ。



縁側で真雪ちゃんをあやしていると天元がキョロキョロとあたりを見渡してこちらを向く。


「正宗と雛鶴は?」

「おでかけしたよ。二人で。」

「お、そうか。チビの子守り頼まれたってことな?つーか、まさかと思うけど朝から体調悪かったんじゃねぇだろうなァ?」


自分が提案した休養だったのですぐに合点がいったようだったが、先ほどの目眩の件を追及されると苦笑いを返す。


「そんなことないよ。本当に。突然だもん。流石に朝から体調悪かったなら真雪ちゃんを一人で預かったりしないでしょ?」

「まぁ…そりゃそうか。ほの花は体裁だけは気にする奴だからな。」

「物凄く棘があるように感じるのは私だけ?」

「ハハッ、気のせい気のせい。そういや、不死川と冨岡がよ、お前にも会いたがっててよ〜」

「えー?本当!私も会いた「だから断ってきたぜ!!」」


不死川さんと冨岡さんに会うのはもちろん久しぶり。
私も会いたいし、昔話でもしたいところだ。
…と言いたかったのに出鼻を挫かれたのは天元の発言のせいだ。


「……えーーー?!な、なんで?!」

「何でって…、当たり前だろ?!最近、めっきり色っぽくなっちまったお前を他の男に見せる必要がどこにある?!」

「意味がわかりませんけど。」

「…分かるだろ?男心ってやつよ。」


フフンと鼻を鳴らす天元だけど、どうにもこうにも結婚したから彼のこう言うところがなりを顰めると思いきや、益々拍車がかかっていると言っても過言ではない。


「…今度、私の方から会いに行く。」

「体調が良かったらなー?」

「……?」


だけど、今日の天元は何だか変だ。
先程は会わせないと言っていたくせに、今度は『体調が良ければいい』と言っているようなものではないか。

一体どっちなのだ?と聞こうと思ったが、真雪ちゃんが泣き出したことでその会話は途切れてしまった。


「あ…!おしめかも…!天元、おしめおしめ!」

「よし、きた!俺がド派手に替えてやるぜ!」

「良かったね、真雪ちゃん。おじさんが替えてくれるって。」

「おじさん言うな。俺はてんてんって呼ばせるって決めてるんだぞ?!」

「……て、てんてん…」


凄まじいおじ馬鹿ぶりも板についてきた天元の様子がおかしかった理由を知ることになるのはそれから暫くしてからのことだった。

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