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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第9章 『実家に帰らせて頂きます』※





「…こんなことだろうと思いました。何が"体調悪いらしいから寝かせておいてやれ"なんですか。」

「あらあら、ちょっとこれは…。」

「わぁ…天元様やりすぎですよぉー!」


私を見て口々に出る言葉があまり好意的なものではないことだけがわかる。
そして、寝ていてうっかり忘れていたがその視線の先にあるのが私の首筋から胸元にかけてにつけられた夥しい量の"アレ"だということにやっと気付くと布団でそれを隠す。


「あ、えと、その…。」

見られたらまずいようなものだということだけは分かっていたのに寝起きで失念していた。
それを隠したところでもう遅いのだが。


「ほの花さん、身体大丈夫ですか?ちょっと天元様、やり過ぎ。」

「どこも痛くないですか?今日はゆっくりしていた方がいいです。明日になれば少し楽になると思いますけど…。」


まきをさんが体の心配をしてくれると、雛鶴さんが視線を彷徨わせると困ったように笑って布団で隠している部分を指差した。


「…それは…一週間は消えないかもしれないですね…。」

「天元様ったらほの花さんのこと抱き潰したんでしょ?初めてなのに酷いなぁ。」

すると須磨さんが私の後ろに回り込み髪をかき上げて、「ひゃぁーー!」と驚きの声をあげた。


「え、す、須磨さん、何ですか?」

「首の後ろまで付いてますぅー!」

「ええ?!」


そんなところまでは流石に鏡で確認できなかったので今知らされて愕然とした。
髪を元に戻してくれた須磨さんが再び私の前に座ると哀れむような視線を向けられた。


「…天元様、ケダモノ…。」

「色狂い…」

「色魔…。」

「ちょ、そ、そこまで言わなくても…。」


あまりの言い草に流石に宇髄さんが気の毒になったが、ここまで痕を残すことはあまりしないことらしくて私が尻軽女のように思われてしまうそうで、翌日からしばらく三人がかりでその痕を化粧品で隠してくれるようになった。

そして宇髄さんもしばらくの間、三人に白い目で見られていたのが何とも居た堪れない気持ちで見ることとなった。

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