第8章 愛し君と…(※)
不意打ちでほの花から「愛してる」なんて言われたもんだから我慢が利かなくてガツガツと腰を打ち付けてしまった。
ほんの少しだけ残った理性が辛うじてほの花に愛撫を施してくれるが、別次元の人間が別人格で行っているような変な感覚だ。
最早無意識でこいつに少しでも痛みを感じずにいられるように勝手に脳が指令を出している。
「…く、…っ、きっつ…。」
「はッ、ああっッッ!ふ、ぁっ、ん、くっ…!」
「悪い、…痛ぇよな。ごめん。」
いくら謝ったところで痛みは変わらない筈だ。
口づけを落とすとそのまま唇を滑らせて、胸の頂をべろりと舐める。
ここの感度はまだ健在のようで舐めた瞬間、蜜壷に愛液が分泌されたようで少し滑りが良くなった。
骨と骨がぶつかるくらいの刺激を与えられていると言うのに恍惚な表情をするほの花に俺はどれだけ堕ちればいい。
「…あ、んまり、…」
「…ん?」
「さいしょ、より、いたくない、から…、だいじょぶ、です。もっと、してくだ、さい…。」
思いがけずにそんな愛おしいことを言ってくれるものだから自分の肉棒がまたもや膨らんだ気がした。
「ったく、後悔、すんなよ…ッ…?」
ギリギリまで引き抜いた男根を最奥まで打ち付ける速度を少し上げるとほの花が言っていたことは本当なのかだいぶ楽に挿抜できるようになっていた。
そうは言ってもこの蜜道の狭さは変わらない。
ウネウネと俺の男根に絡みついてくる執拗さに思わず舌打ちしてしまう。
ほの花にこれだけ愛されてると思えば随分と嬉しいものだが、今のこの状況での執拗な絡みつきは行為の終わりを意味する。
もっとこの中にいたい。
ほの花をギリギリまで感じたい。
だが、終わりは足音を立てて近づいてきていると自分が一番よく分かっていた。
背中にまで伝う汗が物語っている。
ほの花の細腕を掴むとそれを布団に縫い付けたまま己の欲望のまま腰を打ち付けた。