第8章 愛し君と…(※)
「…ぁっ…ん…ッッッ、!」
人生で一番痛い想いをしていると言っても過言ではないほどだったのに宇髄さんが私の気持ちのいいところに触れてくれると少しだけ力が抜けた気がした。
極力ゆっくりと動かしてくれているが、きっと本来ならばこんな動きではないのだろう。
そこかしこに宇髄さんの優しさが散りばめられていて本当に泣きそうになる。
それなのに…
「ほの花…、愛してる。」
こんなめんどくさい生娘の私にそんな愛の言葉を無限にくれる宇髄さんに感謝しかない。痛みがある中でも不思議と彼のぬくもりを感じると少しだけポカポカとあたたかい気持ちになる。
初めて会った時感じたあの優しい温もりがこんな情熱的な関係になれるとは思わなかったけど、彼を想うだけで涙が出るほど幸せな気分になれた。この想いをどう伝えよう…。
見上げてみれば変わらない美丈夫の彼の熱い視線と絡み合う。
「…ッ、わたしも、愛して、ます…。」
私の言葉に驚いたように目を見開くとすぐに目尻を下げて嬉しそうに笑う彼が愛おしくてたまらなかった。
先ほどより強い突き上げに腰が浮いたが、甘い痛みが彼から生まれるものなのであればもう何でも欲しいと感じていた。
「…悪ぃ、少しだけ我慢してくれ…。」
苦しそうにそう言うと途端に獣のようにガツガツと腰を打ち付けてくる宇髄さん。
思わず腕に掴まって耐えたが、怖くはない。
私を求めてくれているということが伝わってくるので怖さよりも愛おしさの方が強い。
焼けるような痛みはほんの少しだけ無くなってきたが、まだ彼との結合部はヒリヒリと痛いし、打ちつけられる最奥はそんなところまで入るの?と感じるほど。
内臓まで貫通してしまうのではないかと不安になったが、漏れ出る宇髄さんの息が色っぽくて魅入ってしまう。
それでも次の瞬間には彼の手によって頭が真っ白になるほどの快感が身体中を駆け巡り、霰もない声をあげてしまった。