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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第39章 陽だまりの先へ(終)※





ほの花を抱いた翌日、無理をさせすぎたのか発熱してしまっていたが、それも一日もすれば治っていた。

今のほの花の体はとても敏感だ。
少しの無理も効かないので、疲労が溜まれば体は素直に悲鳴をあげる。

情交一度で発熱してしまうくらいだ。
一日に何度も抱くのはしばらくは難しいだろう。
それでも、あれほど性欲が溜まっていたのに、一度抱いてしまったことで嘘みたいにスッキリしていた。

もちろん今すぐ抱いていいと言われたら問答無用で抱いてしまうとは思うが、それほどまでに念願だった行為は心もちゃんと満たしてくれていた。


「なぁ、ほの花。柱稽古終わって、お前が疲れてなかったら甘味食いに行くか?」


「わぁ!いいの?!行きたい!!」


尚も続いている柱稽古だが、大体昼過ぎには終わるのでそれからは毎日ほの花との時間を過ごしていた。
ずっと体調が安定しなかったり、詩乃のことがあったりして行けていなかった甘味処に連れて行ってやろうと提案すれば花のような笑顔が返ってくる。


抱いてからというもの体だけでなく心の距離感もぐっと近づいたのも俺の性欲が落ち着いた原因でもある。
徐々に恋人同士の雰囲気も出てきて、縁側で口づけをしてもにこりと微笑むだけで拒否してこないほの花にも嬉しいと感じていた。


柱稽古開始までほの花の隣でのんびり茶でも飲むかと座り込むとポツリと彼女が話し出した。


「別に悲観してるわけじゃないんだけどね、宇髄さんに抱かれたらひょっとして記憶戻るかなぁと思ったりもしてたの。」


「…は?」


本人の言葉通り悲観してる素振りはない。
でも、その言葉は俺からしたら無視できないものでもある。


「記憶戻んなくてもいいって言ったじゃねぇか。気にすんなって。」


「うん!もちろん、気にしてるわけじゃないの!ただね、きっと前の私も宇髄さんに会いたいだろうなぁって思っただけ。だから今の私に上乗せして記憶が戻ればいいのにって思ってたの。」


ほの花の顔はどこか吹っ切れたようなそんな顔をしていて、気に病んだりしている様子ではないことだけは伝わってきた。

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