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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第39章 陽だまりの先へ(終)※





「宇髄さーーん!!ほの花ーー!!」


数日後、炭治郎くんも柱稽古に参加するために宇髄邸にやってきた。
胡蝶さんのところで入院していた時以来の再会だけど、来た瞬間わたしにも挨拶をしてくれて体調の心配をしてくれた。


「よぉよぉ!久しいな!お前、また上弦の鬼と戦ったんだって?五体満足とは運の強ェ奴だ!ここでなまった体を叩き起こしな!」


「はい!頑張ります!!ほの花は起きてて大丈夫なんですね?」


私の方を見ながら宇髄さんにそう言う炭治郎くんに笑顔を向ける。


「ああ、無理はさせられねぇけどよ。お天道様の下の方が免疫力も上がるからな。」


「そうですか!ほの花!またあとで話そうね!じゃ、行ってきます!!」


炭治郎くんは物凄く素直で真っ直ぐな性格。
やる気満々に拳を握り締めると他の隊士の人がへばっている中、嬉しそうに走りに行ってしまった。


恐らくこういう人間の方が稀ではあると思うけど、その真っ直ぐさは見ていて気持ちがよかった。


「…話すのはいいけどよ、隙見せんなよ。分かってんな?」


「……分かってるけど…私ってそんなに浮気性だったの?」


「は?いや、お前は浮気したことねぇだろ。俺がいたんだ。よそ見する暇はねぇ!!」


……でしょうね。
毎日毎日愛情をたっぷり注いでくれる彼が近くにいて浮気しようだなんて言う気持ちも起こらない。


まぐわいを断ってしまった時から宇髄さんはそのことに関して一切話さなくなったけど、その代わり益々嫉妬深くなった気がする。


「だったらそんな心配しなくても大丈夫なのでは…?私、宇髄さんしか興味ないよ。」


「……な、だ…だってよ…」


「前の私もきっとそうだったと思うけどなぁ…」


「わ、わぁーったって!でも、心配になるんだわ!お前が良い女だから…!」


そう言うと、徐に腰を引き寄せて頭を片手で抱いてくれる。
宇髄さんの胸が大きくて広くて安心する。

ふと見上げれば目が合うけど、逸らさずとも頭を掻き抱くことで見ないようにする宇髄さん。

あれ以来、口づけも殆どしなくなってしまった。きっと"抱きたくなってしまう"からだと思う。


でも、少しだけ遠くなってしまった距離を取り戻す術は私が持っているのだ。
この安心感のある彼のぬくもりに何の恐怖もないのだから。


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