第8章 愛し君と…(※)
「ふ、ぁあっ…!やぁ、っ…!宇髄さ…!」
「善くなってきたか…?もう一本指増やすから痛かったら言えよ?」
宇髄さんはきっと…物凄く私のことを大切にしてくれている。
これから起こることのために入念に準備をしてくれているんだと思う。
私の秘所に挿れられた指すら、宇髄さんは私のと比べたら太くて長いから一本でも圧迫感が凄い。
それでも口づけをして、優しく呼びかけてくれたりして気を逸らせながら根気よく挿抜し続けてくれていたのでだんだんと圧迫感はなくなり、彼の言う通り気持ちいいと感じるまでになった。
それなのに今度はもう一本増やすと言う宇髄さん。段々と何故そんなことをするのか否が応でも分かってきてしまった。
(…もっと、大きいのがそこに入るんだ…。)
秘所にあてがわれた二本の指がゆっくりと中に入ってくるとあまりの圧迫感で腰が浮いてしまった。
「…っ、んうっ!」
「痛いか…?」
「…だ、大丈夫、です。」
本当は少し痛みがあったけど、きっと私が痛いと言ったら宇髄さんはやめてくれた。
やめてくれたら体は楽かもしれないけど、私は全然…嬉しくない。
ここまで来て…自分の体が痛いからってやめてもらうことは情けなくてたまらないし、きっと宇髄さんは私なんかより今もっと我慢してくれてる気がする。
傷付けないように
痛くないように
私のことをこれでもかと気遣って優しくしてくれているのが分かるから少しくらいの痛みは我慢したい。
"身も心も好いてる人に捧げたいと思いません?"
まきをさんの言葉が頭にまだ残ってる。
…思います。
あの時は恥ずかしくてそんなこと考えることもできなかったけどここまで来たら宇髄さんに"初めて"を捧げたい。
生娘で面倒かけているとは思っている。
それでも彼も私を抱きたいと思ってくれているならばこのまま抱いてほしい。
私はその一心で痛みを紛らわせるように彼の首に腕を回して自ら彼の唇に口付けた。
その瞬間の宇髄さんの驚いた顔は少しだけ"してやったり"と思ったのに、そんなことは束の間で息もつけないほどの口づけを重ねられて呆気なく主導権を失った。