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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第39章 陽だまりの先へ(終)※





「…そちらの女性たちは正宗たちの良い人なの?」


気になっていたことを単刀直入に聞いてみると「はい。そうです。」と迷うことなく答える姿に笑顔で頷いた。

何だろう。
三人の女性たちとも初めてお会いしたのに、その仲睦まじい様子が凄く凄く嬉しかった。


正宗たちはちゃんと前に進んでいるんだ。
私だけ過去に戻ってしまっただけで。



「ほの花さん、記憶が無くなってしまったと天元様から聞きました。」


すると、高い位置で一つに結んでいる品の良さそうな女性が声をかけてくれた。
天元様…?天元様…。
あ…!宇髄さんのことか…!

そうか、宇髄さんの家に住んでるから彼を主人として仕えていると言うことなのかな?



「ご心配なさらず帰ってきてくださいね。私たちもほの花さんが帰ってくるのを待っていたんです!」


「そうですよ!ほの花さんと早くお話したかったんだから!」


「私もですぅー!!また一緒にお風呂入りましょうね?!」



「あ、ありがとうございます…」



三人の女性達の反応はとても良い。
私を受け入れてくれている様子…と言うことは、私はやはり宇髄さんの家でこの方達とも割と仲良くしていたと言うことだろう。


「…あの覚えてなくてごめんなさい。でも…、思い出せるように頑張るのでよろしくお願いします!」


「はぁ?お前馬鹿なのか?」


せっかくの私の決意をみんなの前で言ったと言うのに苦言を呈してきたのは隣にいた宇髄さんだった。
まさか彼から否定的な言葉を言われるとは思ってもいなくて驚いて見上げてしまった。


「あのなぁ、思い出しても思い出さなくてもほの花はほの花だろ?ンなこと頑張んねぇでいいから、しっかり体を休めて治せ。お前の仕事はそれだ。」


「え…、で、でも…」


「俺は記憶が戻んなくてもいいぜ?どんなほの花でもそばにいてくれんならそれでいい。コイツらだってそうだ。」



そう言われて恐る恐る六人の方を見てみると、それぞれが頷いて笑ってくれていた。
覚えていないことだらけなのに宇髄さんが正宗達のことも「家族みたいなもん」って言っていた理由が分かった気がした。


きっと…私も此処にいたんだ。


だからこんなにも温かく感じるんだ。


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