第7章 君は陽だまり
なるほどね、甘露寺と出会ったことで短い隊服を着ている女子がいたから創意工夫して着れば良いかと思ったわけね。
確かにアイツの隊服は…
というかここ最近の鬼殺隊の女性隊士の隊服は随分と丈が短くなってきているように思う。
胡蝶は…置いといて…。
甘露寺のように柱がもらった隊服を文句言わずに着てるんだから着ないと…!と思ってる奴らも多い気もするし、ほの花も少なからずその口だろう。
「嫌なら突き返してやれば良かったんだ。新しいものを作り直してくれって。」
「え?!そんなこと出来たんですか?!」
「出来んじゃねぇの?したことねぇからわかんねぇけど。」
「……でも、もう今更…だし、これが破れたら次いただく時にはそうします。」
そもそもこのデザインを考えた縫製係は一度シメとかねぇとだな。
俺のほの花にこんな衣装着せやがって。
俺の前だけならいいが、鬼と戦うのに脚出さなくてもいいだろ?
乳なんてもっと出す必要ねぇだろうが。
「…縫製係に今度文句を言っておく。」
「それは…お願い、します。」
「ああ。…で?甘露寺と出会ってその隊服を着ることにしたのはわかったけど何で捻挫したんだよ。」
「あ!そうでした!そうそう、このブーツを買いについてきてもらった時に蜜璃ちゃんが便箋を買ってたんです。」
ちらっと見つめる先は彼女の足。
確かにこのブーツがあるのとないのとではかなり露出度がかわる。細くて白い足にこれは凄く似合っているし、この隊服を着るならば買ってくれて良かったというものだ。
それにしても、甘露寺は手紙なんて書くのか。
手紙にしたためるまえに本心が顔からダダ漏れだと思うのは俺だけなのか?
「…へぇ…?あの甘露寺がねぇ。」
「伊黒さんって言う方としてるみたいで、恋仲の男性なのかと思ってそう聞いてみたら照れて興奮した蜜璃ちゃんに突き飛ばされて転びました。」
ほらな、本心がダダ漏れじゃねぇか。
少しの脚色もされずに情景が思い浮かぶのは甘露寺が相手だと言うことと、ほの花が話してるからということが一因だ。
この二人はやはり似ている。
(…単細胞のとこが。)