第34章 世界で一番大切な"師匠"※

誰もが振り返るほど綺麗な顔をしているくせに今してることはただただ卑猥だ。


男の肉棒を咥え込み、短い距離を何度も往復する。額に浮かんだ汗を手で拭い取って、乱れた髪を片側に寄せてやる。

そうすればほの花の頸までしっかり見えて俺がつけた所有印が首筋にお目見えした。


嫁たちとまぐわう時ですらこんなに付けたことはないそれ。
自分のものだと思わせなくてもアイツらは俺の嫁だから。


でも、コイツはちがう。
そうやって知らしめないと誰かに持っていかれる恐怖心がある。


恋人のことを想っていようとこうやって無理矢理犯されたら？
ほの花は強い。
一般人なら負けやしないと思うが、どんな状況下でそうなるかなんてわからない。



「っ、く…ｯｯ…。は、ぁ……」


漏れ出る荒い息にだんだんと自分の頭が白っぽくなってきたのに驚く。


(…ヤベェ、本当に持っていかれる…)


早くほの花の口から己のそれを抜き取らなければ口内射精してしまう。
それだけは駄目だと思っているのに、脳裏に浮かぶのは何か一つでもいいからコイツの"初めて"が欲しいということ。


口内射精をしたことは流石にないだろ？
元恋人と張り合ってどうするのだ。
だけど、この行為を始めた直後はまぐわうだけで良かった。

だんだんと抱いてるうちにもっともっと欲しくなってしまったのだ。

その男はコイツを抱いたことがある。
口淫も手淫もさせたことがある。

ならばこれは……？と心の中で張り合えば張り合うほど深みにはまっていく沼。
ほの花に嵌ってはだめだと思う反面、
身を委ねれば不思議と気持ちが落ち着く。


コイツを抱き始めた時、荒れ果てた心が突然落ち着いたのは明白だし、俺がコイツを求めているのももう隠しようがない。

　

「…っ、ほの花…、出すから、一滴残らず飲め。」



どんな鬼畜野郎だ。
嫁たちにもそんなことをしたことないと言うのに望むことは遊女にだってさせないこと。


コイツは自分の継子だ。


まぐわうだけの体の関係でもない。


俺が無理矢理コイツを抱いている。


チラッとこちらを見上げると小さく頷くほの花を確認すると張り詰めていた肉棒が一際大きく膨らみ、彼女の口内に欲望を解き放った。