第34章 世界で一番大切な"師匠"※

「っふ、っ！」


初めて触れた乳房は詩乃よりも豊かで張りがある。そして近付くほどに感じる花の匂いがもっと俺を煽ってくる。

柔らかなそれを揉みしだけば、顔を真っ赤にしたまま目をきつく閉じるほの花が目に入る。


漏れ出る呼吸は荒いくせに一向に甘美な嬌声が聴こえてこないことが腹立たしい。


「…声我慢すんなよ。ほら。気持ちいいんだろ？」


そう言って夜着越しでも勃ち上がっているのが分かる乳首を摘んでやると口を噤んだまま震えた。

その表情が官能的で妙に唆られる。


既にこぼれ落ちそうなほど乳房が目に入ってくるので勢いよく着物を肌蹴させてやると、白く美しい乳房が完全にお目見えする。



しかし、それを見た瞬間、一瞬止まってしまったのは俺の方。
あまりに美しくてまじまじと視姦したが、余裕がないのを悟られたくなくて、必死に言葉を探した。


「…此処、勃ち上がってんじゃん。気持ちいいくせに何で声ださねぇの？」


「っ、め、命令、ですか？」


「……は？」


「命令、ならば…、お望み通りに、します。」



カチンと来た。
俺の愛撫は気持ち良くないとでも言うかのように言い捨てたほの花。
命令ならば声を出してやると言うのか。


ド派手に馬鹿にされたもんだ。


この行為自体ほの花の人権を無視した卑劣な行為だということは重々承知しているが、それでもほの花とのこの行為に没頭したいという欲もある。


最低だとは思う。

だけど

最低ついでに堕ちるところまで堕ちてやる。
お前も道連れだ。



「おー、なら命令すっからしっかり声出せよ。その内自然に出ることになるけどなぁ？」


まろび出ていた乳首をつまみ上げると、ぐりぐりと押しながら首筋に口づけをした。
舌を這わせて少しだけ皮膚を甘噛みすると強く吸い付く。


「…っ！んんっ、し、ししょう！あ、痕は、やめて、下さい…！」


「うるせぇよ。命令に逆らうな。」


所有印を拒んできたほの花だったけど、二言目に"命令"をちらつかせれば面白いように従順になる。

そんな彼女の態度を良いことに俺は卑劣な行為を続けた。