第7章 君は陽だまり
胸元が開いたところと短い丈のスカート部分はモスリンを足すことにして、膝下が出ることに関しては買ったばかりのブーツを履くことで露出を最低限にすることに成功したと思う。
とてつもない達成感につき、誰かに見てもらいたくなった私は正宗たちを探したが、買い物にでも行っているのかいない。
代わりに縁側でお茶をしていた雛鶴さんたちに声をかけた。
「雛鶴さん、まきをさん、須磨さん!!」
「ほの花さん!お茶飲みますか?って…あれ?!隊服!出来たんですか?」
「わぁ!可愛い!!」
「本当に!素敵ですーー!裾から出てるふわふわがほの花さんっぽいですーー!」
飲んでいた湯呑みを置くと口々に褒めてくれる彼女たちに頑張って隊服を直して良かったと嬉しくなった。
でも、急にまきをさんが「でも…」と怪訝そうな顔をしたので私を含め全員の視線が彼女に注がれた。
「天元様…機嫌悪くなりそう…。」
「え?!」
まきをさんの言葉は衝撃的だ。
だって私は蜜璃ちゃんと伊黒さんの助言を受けて露出を控えめにする努力をしたと言うのにそれでも機嫌が悪くなるかもという意見は聞きづてならない。
「だ、駄目、ですかね?」
「んーー。だって天元様、ほの花さんのことちょっとでも男性が見てたら"殺すぞ"って目で威嚇するじゃないですか。それ可愛いから絶対に見られるし…。」
「まきをの意見は最もね。」
「天元様ったらほの花さんに関してはちょっと異常ですもんね!あははっ!」
最近の宇髄さんの距離間が近すぎて、やたらと触れてくるのは分かっているけど、そこまで嫉妬全開になるだろうか。
いくらなんでもそんなことではこの先、生きていけないのではないか?
三人の話だけを聞くと今後の宇髄さんが若干、心配になってしまったが、これ以上この隊服を作り替える気力もなかったので、三人と呑気にお茶を啜っていた私をあとからぶん殴りたくなった。