第7章 君は陽だまり
甘露寺さんの家に着くまでに私たちはたくさんの話をした。
そこで驚いたことが幾つもある。
年齢も一緒。
そして彼女は力が強いことと大食いのことが劣等感となって添い遂げる殿方を見つけたいということ。私は自分の背丈が高くて売れ残っていた過去があるので物凄く共感して流れで私の過去も洗いざらい全部話してしまうほど。
彼女も背が高いようだが、私の方が少しだけ高いのを驚いていた。自分より背の高い女性を見たことなかったそう。
あまりに共通点が多くて、私たちはすぐに仲良くなった。
「柱とか関係ないわ!ほの花ちゃん!私とお友達になって!ううん!私たちお友達になる運命なのよーー!私のこと名前で呼んで?!」
「ありがとう!よろしくね?蜜璃ちゃん。」
「うんうん!さ、パンケーキ作りましょ!!巣蜜をね、かけると美味しいのよ〜!」
蜜璃ちゃんのお家からは蜂蜜のいい匂いがしていて、養蜂をしているそう。
蜂蜜は母がよく出してくれたので私も大好きだったのでとても懐かしい。
「ほの花ちゃん、何を持ってるの?」
蜜璃ちゃんに尋ねられるまで肩からかけていた袋の存在をすっかり忘れていた。
そうだ、私はこの隊服について聞きたかったのだ。
「あ、あのね、蜜璃ちゃんに聞いてもいいかなぁ?隊服が出来たんだけど…物凄く丈が短くて…」
そう言って見せてみると少し苦笑いしながらそれを広げた蜜璃ちゃん。
「あらぁ…、私もね!女性の隊服はみんなそうだと思って一回受け取ってしまったからこれをずっと着てるんだけど恥ずかしいわよね!!わかるわぁーー!着てみたかしら?」
「ううん、まだなの…。」
「それなら着てみて頂戴!それから考えましょう!!私も最初恥ずかしくてね、でも伊黒さんがこの縞々の靴下をくれたの!これがあればあんまり気にならないでしょう?」
確かに蜜璃ちゃんは彼女の毛先と同じ色の若草色のような色の靴下を履いている。
嬉しそうに縞々の靴下を見せてくれる蜜璃ちゃんに促されて隣の部屋で一度も隊服に着替えてみることにした。