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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第32章 世界で一番大切な"ただの継子"




次の鬼の情報が出たところで夜中、張り込み様子を見ていたが特に変わった様子もないので、戦闘もせずに帰路に着く。


ぶっ倒れた俺の継子であるほの花を迎えに行く約束をしたので蝶屋敷に寄るのも忘れない。
熱は下がっているだろうか。

場合によっては連れて帰るのも考え直さないといけないと思いながら蝶屋敷を訪れると…



「はぁああああ?!帰った?!何で?!」


「夜中に何度も起きてしまったらしくて…お布団が変わると寝づらいようですね。早朝にお帰りになりましたよ。あ、熱はもちろん下がってたのでご安心を」


「俺は待ってろって言ったんだけど?!」


「そんなこと私に言われても困ります。今ごろ家で寝てらっしゃるんじゃないですか?」


確かにそうだ
胡蝶に突っかかっても何の意味もない
問題はほの花が俺の言いつけを守らずに一人で勝手に帰ったってところだ。



「…あ、そ。わぁーった、帰ったらド派手に説教だ。アイツ…この俺様が迎えにきてやったっつーのによ…。」


「病み上がりなんですからあまり酷いことしないでくださいよ?」


「わぁーってるわ!!俺の継子にどんな扱いしようがお前にゃ関係ねぇだろ?!世話んなったことは礼を言うが、放っておけ!」



これは八つ当たりだ。
思い通りにならないほの花に苛々して胡蝶に当たった。
そもそもアイツは誰と俺を間違えたんだ?
あの時の甘えた表情が忘れられない。

俺にはこんなに頑なに甘えないくせに、その男には甘えるんだろ?
ああやって甘えた顔して
それがクソみたいに腹立たしいんだ

俺の継子なのに


継子なのに…何だよ?
継子だからそこまで気にする必要ないだろ?
いや、そうだけど…、ずっとずっとアイツを見てると苛々する


嫌いとかそういうんじゃない
何か苛々するんだ


「放っておきたいのは山々ですが、ほの花さんはお薬の件でうちに頻繁に出入りしている大切な鬼殺隊士ですからねぇ?師匠に怒られて泣いてたら可哀想じゃないですか。」

「……俺は帰る。世話んなったな。」

「そうですか。お気をつけて」


俺よりも胡蝶の方がほの花のことを詳しいように感じる
薬の件もいつの間にそんな信頼を得た?
お館様の専属薬師なのは分かっていたけど、アイツの情報が何もかもが靄にかかっていて分からないんだ

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