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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第31章 忍び寄る終焉※





「あああーーー!また首の後ろまで痕が残ってるぅーーー!もうっ!天元様ったら!」


「え、嘘…!ご、ごめんなさい…!」


「ほの花さんは悪くないですよ。消しますから後ろ向いてください。」



一昨日、昼に起きたのにそのまましっかりがっつり抱かれてしまってからと言うもの、その日の夜も翌日の夜も"派手に抱き潰す"という宣言通りに抱き潰された。

ドロドロになった意識が飛んでいってしまい、いつ寝たかもわからないそんな夜を過ごしていた。

煉獄さんの死をちゃんと受け入れてはいないかもしれない。それでも彼の存在が私を強くしてくれる。

大好きな彼がそばにいてくれるだけでこんなにも幸せ。



そして…


今日は待ちに待った花火大会。
もちろん雛鶴さん、まきをさん、須磨さんの三人と正宗達も行くので、私たち女子は昼間から一つの部屋に集まって身支度を整えている。

宇髄さんは昨日も夜中に任務に行っていたのでまだ寝ている。抜け出す時に枕元に"身支度してくるね"と書き置きをしたので怒り狂うことはないだろう。


「せっかく浴衣が可愛いのに天元様のせいで台無しです。見えないところだからいいけど、背中まで付いてますよ?」


「え…そうなんですか?見えないから知らなかったです…」


まきをさんがぷりぷりと怒りながらも所有印を白粉で消してくれて、今度は雛鶴さんが髪を結ってくれる。


「すみません…、何から何まで…」


「何で謝るんですかぁ〜?ほの花さんが私たちに浴衣を買ってくれたんじゃないですか!そのお礼に目一杯着飾るのをお手伝いするのは当然のことですぅー!」


「あんたは其処で応援してるだけだけどね。」


「な、っ!まきをさんの意地悪ぅーー!」


いつものやりとりに頬が緩むと鏡越しに雛鶴さんと笑い合った。
大好きな三人も私が御礼で渡した浴衣を綺麗に着てくれていて嬉しかった。


こうやって女子同士でお洒落をしたりする経験なんて此処に来るまで知らなかった。
小さな世界で生きてきた私は全てが眩しかったけど、今では違和感なく溶け込めるようになったのは三人の元奥様達のおかげでもある。

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