第30章 "初めて"をください※
「て、天元…。」
「おー。続きは?早くしてくれよ。」
「お、おはよう…。いい天気だね。」
「まだ暗いだろうが。話を逸らすな。早く舐めろよ?今までしてたろうが。」
もう完全に自分がしていたことがバレている。布団に潜り込んで寝込み襲うだなんてことが。
白日の元にさらされてしまえばあまりのバツの悪さに目も合わせることはできない。
握ったままだった男根をゆっくりと離すが、その手を掴まれてしまうと宇髄さんはにっこりと笑った。
「おいおい、まさかこんなになってんのに抜いてくれねぇの?俺、すげぇ興奮してるんだけど。」
「や、え、えと…こ、これは…ですね…。理由がありまして…。」
「理由はあとで聞くからとりあえず舐めて?そうじゃねぇと血まみれにしながら抱いちまうぜ。」
いや、流石に血まみれになりながら抱かれるのは困る。
敷布も布団も駄目にしてしまうし、自分達も湯浴みをしなければいけなくなるだろう。
私はコクコクと頷くと再び彼の股間に顔を埋めて天を向いて赤黒く滾っているそれに口をつけた。
布団の中でしていた先ほどと違い息苦しさはなくなり、自由度が増せばやりやすくはなったが、見られていることが恥ずかしくて自分の秘所まで熱くなってしまう。
宇髄さんは視線ですら私を抱いているのではないかと思うほどで、その熱っぽい視線に何度絆されたか。
奥まで咥えられないので根元の方から先ほどみたいに舌尖で舐め上げてみると宇髄さんが頭を撫でてくれた。
「それ、か。あまりに気持ち良くて体動かしちまった。」
ということはこれで起きてしまったのだろうか?いや、違うか。その前から起きていたけど、これをしたから今の状況があるのだ。
咥えた状態で奥まで口腔内に挿れられたならばいいが、そんなことはできやしない。
喉を貫通してしまう。
ぺろぺろと舐め上げながら先端だけを手淫してみるとだんだん宇髄さんの呼吸が荒くなっていくのが分かる。
感じてくれているのだろうか。
いつも私ばかり気持ち良くさせられて申し訳ないと思っていたので、これはこれで嬉しい。
下から舐め上げて先端まで到達すると今度は大きな先端を咥えて太くて長い竿の部分を握って動かした。
バレてしまったけども、どうせならば気持ち良くなってほしいのは変わらないのだから。