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陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第30章 "初めて"をください※




廊下を歩いていれば、賑やかな声が聴こえてきた。
それが自分が向かっているところから聴こえてくると分かれば、彼らが元気になってきたと言うことで私は顔を綻ばせた。


賑やかな部屋にひょこっと顔を覗かせて見ると、善逸がこちらを見て悲痛な声を上げた。


「ほの花!ほの花〜!!!」


「やっほ〜。三人とも体調はどうかなぁ?善逸は元気そうだね。」


「ほの花!お見舞いに来てくれたのか?ありがとう!!」


「俺、弱クッテゴメンネ」


伊之助の反応に首を傾げながら中に入ると、善逸のベッドの横の椅子に座った。
それぞれ怪我はしているようだけど、伊之助は精神でも病む血鬼術でもかかったのだろうか?

とりあえずは善逸の薬を確認してからにしよう。
伊之助の場合、薬の問題ではないかもしれないが。


「ほの花!?ま、まさか…!俺に会いに来てくれたのか?!う、嬉しいよぉぉおっ!!何という女神なんだ!!退院したら鰻をたくさん食べさせてあげるからね!!」


「あ、あはは…と、、とりあえず落ち着いて?でも、善逸に会いに来たのは本当だよ。」


「んなァアアアアアッ?!?!」


「炭治郎と伊之助にも会いに来たけど。」


「ちょっとお前ら、表に出ろ。とりあえずぶん殴ってやる!!!目障りな奴らめ!!!」



やはり賑やかだった原因は善逸のようだ。
"女の子に優しくしないといけない病"でも患っているのか?と思うほど、女に固執しているように見えるけど、反応が面白くて笑いが込み上げてきてしまう。
善逸は人を楽しませることに長けてるのかな。


「まぁまぁ、薬が不味いって言ってたでしょ?ちょっと飲みやすくできないかと思って、調合しに来たの。」


「ァアア、その節はごめんよぉぉお知らなかったんだよぉまさかほの花が作ってるなんて作ってること知ってたらあんな失礼なこと言わなかったよ本当だよねぇ本当にゴメンねぇえお詫びに一生苦労させないよぉおおおっ!」


「……い、息継ぎしないで今の台詞よく噛まずに言えるね。凄いよ善逸…。」


手を握られると至近距離で血走った目で見つめられるので体を仰反らせる。
反応には困るけど、善逸の存在は周りを明るくする。
少しだけ手を握りしめて苦笑いを返すと、突然鼻血を出した善逸に私は慌てて手拭いを持ち、鼻を摘んでやった。


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