• テキストサイズ

陽だまりの先へ【鬼滅の刃/音夢💎】R指定有

第29章 停戦協定※





事実上の停戦をしたと言っていいほの花と瑠璃。
性格は相反する二人で合うわけがないと思っていたが、意外にも停戦してからと言うもの二人は仲が良い。

瑠璃が折れてくれた部分も大きいが、ほの花の人たらしの性格もあるだろう。


「ちょっとほの花!たまにはちゃんと紅でも引いて化粧しなさいって言ってるでしょ?」


「ええー…面倒臭いです…。」


「良いから来なさい!やってあげるから。」


「ええええ、天元ーー!たすけてぇーーー!!」


「……わ、悪ぃ。頑張れ。」


俺的には化粧なんかせずとも良いと思っているが、口達者な瑠璃に二の句が告げなくなるほど完膚なきまでに叩きのめされた。

やれ、大人の女の嗜みだ。
やれ、勿体ないだ。

終いにゃ、俺に向かって「あんたが嫉妬深すぎるからいけないのよ!」と辛辣な言葉を浴びせられて泣く泣く許したのが運の尽き。


ほの花は面倒だし化粧云々に興味がない。
俺はほの花にこれ以上綺麗になってほしくない独占欲。

利害は一致していたのにも関わらず、瑠璃一人にやり込められている状態だ。


しかしながら、今はまだ若いからいいけど、確かに大人になっていくにつれて必要になっていくかもしれないのだから慣れておくのも必要かと思ったのも事実だ。
瑠璃くらい強引にやってくれた方がほの花は言うことを聞くだろうし、全面的に任せることにした。

それによって男が寄ってくるようなら困ると思って苦言を呈したら「してもしなくても一緒よ。ほの花可愛いんだから」という瑠璃の意見に物凄く納得させられてしまった。


そうなのだ。
結局のところ、してもしなくても可愛いし、お洒落に興味がなさすぎるから欲しい物も一向にないのだろう。

これを機に何かねだってもらえるかもしれないと期待を寄せる俺だが、相手はほの花だ。一筋縄にはいかないだろう。


今日は瑠璃の着物を汚してしまったことで其れを新調するために五人で呉服屋に行くらしい。
五人もいれば軟派な男がいたとしても問題ない筈だ。

瑠璃に連行されるほの花に両手を合わせて合掌して見送ると、部屋に戻った。

/ 2859ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp