第29章 停戦協定※

「っぐ、…っ！！？！」


一瞬、息が止まった。
後ろから貫かれたのは、確か指だった筈…？
いつの間に彼の男根になったの？
数回の指の抽送で"ああ、慣らされるんだ"と思ったのに、気がついた時には息もできないほどの圧迫感と膣内に火傷のような熱さが轟いた。

ぐちょぐちょに濡れそぼっていた秘所ではあったはずだが、無理矢理太いそれを捩じ込まれれば、引きちぎられそうなほどの痛みしか感じない。

痛いのは嫌だと言った筈なのに宇髄さんの怒りと悲しみがそこに注ぎ込まれていくようなその行為に目を閉じて痛みに耐えた。


「っ、きっ、つ…、」


「あ…、……ぁ……っぁぁ…。」


私が苦しいならば、宇髄さんも締め付けられて苦しい筈。
後ろからこぼれ落ちた言葉は呻くような声を聴きながらも体には痛みを耐えるために汗が滲んだ。
手を痛いほどに握りしめても、腰を掴まれて最奥に打ち付けられると衝撃を逃がすように開いていく。
向き合っていたとしても彼のその大きな屹立は全て入りきっていないのにも関わらず衝撃が凄い。
だからこそ慣らしてくれていると言うのに、今日は慣らしもされずに、更には後ろから貫かれている。

向き合うよりも後ろから突かれる方が深く入りこむので、余計に刺激が強いのだ。


無意識に前に逃げ出してしまう体を宇髄さんの手が腰を掴んでいて引き戻されて再び打ち付けられる。


「ぁぁぁ……、い、っ…あ、ああ…、て、んげ…ゆ、るして…、おねがい…！」


「っ、気持ち良く、してやる…からまってろ。」


「ま、まっ、…て、おねが、い…！あぁあっ…！」


許容範囲外の大きさのものが前触れもなく蜜路の往復したことにより膣壁はヒリヒリと痛みが伴っていた。
気持ち良くしてくれるのはありがたいけど、それよりももっと彼と分かり合いたい。

今のままでは愛し合っているというよりもただ彼の怒りの矛先が情交に向いてるだけ。
気持ち良くしてくれると言うのも、私が痛いと言ったからだ。

彼の本音はそこにはない。
ちゃんと心が向き合っていないのに気持ち良くしてもらっても、それは本当に大好きな宇髄さんに抱かれていることにはならない。

それなのに蜜芽を摘まれれば、体が簡単に反応してしまうのは彼によってそう調教されているからと言っても過言ではない。